【授業レポート】著作権法政策特論(川瀬真)

あらゆる情報のデジタル化・ネットワーク化が進む中、著作権領域でも「電子出版」や「音楽配信」など新たなビジネスモデルが出現し、新たな課題が生まれています。これらの課題は、著作権法の改正やコンテンツ振興政策のあり方にも影響を与えており、いまも関係省庁で検討が進められています。

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本日ご紹介するのは「著作権法政策特論」、いくつかの重要な政策課題について取り上げ、法制および実務の面から解決策を探っていきます。

担当するのは2011年3月まで文化庁著作物流通推進室長として、著作権行政に従事してきた川瀬真 客員教授

川瀬先生は、著作権等管理事業法の制定、IPマルチキャスト、権利制限などに関する著作権法改正や、貸レコード、通信カラオケ、貸本、インターネットなどに関する契約問題の解決、さらにはダウンロード違法化、コンテンツの流通促進、権利制限の一般規定、私的録音録画問題、デジタル書籍に関する様々な政策課題を担当してこられました。まさに、著作権政策に関する第一人者です。

全8コマの講義で取り上げる主なトピックを以下にご紹介します。

●ネット社会とコンテンツの流通促進
●ネット社会と著作権の制限(権利制限の一般規定、日本版フェアユース規定の導入)
●ネットビジネスと既存ビジネス(パッケージビジネス等)の現状と課題
●ネット社会と違法流通対策
●電子出版の現状と課題(出版者への権利付与問題を含む)
●私的録音録画問題

なお、本科目は基本的に講義中心ですが、最終日にはこれまでの講義の総括としてプレゼンテーションと全体討議があります。

取材に伺った日のテーマは「電子出版の現状と課題」。まさに今、ホットなこのトピックについて、事業者側ではなく、政策立案者の立場からお話を聞けるのはとても貴重な機会だと感じました。

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