『2013年8月』アーカイブ

熾烈なグローバル競争が進む中、国際的な基準やルールを主導的に創る「技術標準化」への取り組みが、情報通信やITの分野でますます重要になっています。

我が国の競争力強化に向けて、知的財産戦略本部(内閣官房)や経済産業省など日本政府が積極的に取り組んでいるこの領域。

当大学院としても、国際標準化の実務と戦略に強いプロを育成するために、2009年に経済産業省寄附講座として、知的創造システム専攻内に開設したのが「国際標準化戦略プロフェショナルコース」です。

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2期に開講している「技術標準化政策特論」は、1期の「技術標準化要論」とあわせて、基礎的な知識及び標準化活動における考え方(フレームワーク)を全般的に修得していきます。

講義を担当するのは長野寿一 客員教授上條由紀子 准教授。長野先生の現職は経済産業省 産業技術環境局 国際標準化戦略官であり、長年にわたり日本の国際標準化政策推進の最前線で活躍されている方です。上條先生も本学での専任教員、そして弁理士としての活動に加え、政府の委員会等にて活躍されています。

また、ゲストスピーカー陣も豪華。経済産業省 通商政策局 通商政策課長で「競争戦略としてのグローバルルール」の著者でもある藤井敏彦氏や、東洋大学経済学部教授で「標準化戦争への理論武装」の著者として知られる山田肇氏など、「標準化」について学ぶには日本で最高の講師・スピーカー陣を揃えているといっても過言ではありません。

取材に伺った日は、受講生による課題レポートの発表。課題図書から1冊を選び、これまで学習した内容を踏まえて要点をまとめるというものでした。

知財系の科目でありながら、まさにグローバルビジネスの根幹に関わる事業戦略や経営戦略の話ばかり。「技術に強い日本企業がなぜ世界市場で負けるのか?」例えばそうした問いに対し、国際的な標準化という切り口から様々な意見が飛び交う2コマでした。

長野先生と上條先生の解説によると、日本企業ではなぜ「技術の標準化」が重要なのか、また、どのように「標準化活動」を進めればよいのかについて十分な理解及び対応はなされていないのが現状とのこと。

我が国のさらなる発展、受講生の活躍に期待しつつ、もっと多くの方に受講してほしい科目のひとつです。

近年、日本でも広く注目を集めている「ワーク・ライフバランス」。しかし、具体的に企業の組織運営や個人のキャリア構築に対し、戦略的に活用できているケースは、まだまだ一部です。

しかし、少子高齢化や核家族化は確実に進んでおり、これまで通りの組織のあり方では、個人や組織が最大限のパフォーマンスを発揮するのは難しくなっています。

そこで、当大学院では、日本におけるワーク・ライフバランス推進の第一人者である小室淑恵氏(株式会社ワーク・ライフバランス代表取締役社長)を客員教授に迎え、「ワークライフマネジメント特論」を開講しています。小室先生はコンサルティングやセミナー、多数の著書を通して数多くの企業や個人を支援。内閣府や厚生労働省、地方自治体の委員なども兼務しておられます。

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ワーク・ライフバランスといえば、「仕事と家庭の両立」というイメージで捉えられることが多いですが、小室先生が提唱するワーク・ライフバランスの核心は、仕事での成果を上げるために「働き方の柔軟性を追求する」こと。個人の問題としてだけでなく、企業全体として、さらには経営戦略・社会的な問題として、仕事とプライベートをうまく調和させ、相乗効果を及ぼし合う好循環を生み出します。

授業では概念の理解にはじまり、実践のための様々な手法を学びます。更には、企業・個人が実際にどう導入するか。これまでの成功例や失敗例なども学びながら、ワークやディスカッションを通して具体的な検討を行います。

取材日は、各受講生が、これまでの授業で学んだ内容を職場で実践し、その結果をクラス全体に報告しました。もちろん、その場ですぐに小室先生が細やかなフィードバックをくださいます。

日本は労働時間が世界で一番長く、「労働生産性」は先進国で一番低い国と言われています。発表を聞いていても、やはり労働時間が比較的長い方が多く、いざワーク・ライフバランスを実践するとなると大変です。しかし、これまで多くの企業や個人をサポートしてきた小室先生からは、経験と事例を踏まえた実践的なアドバイスが次々にもらえます。取材していても目からウロコの、しかも明日から使える話がたくさんありました。

最終回には、自社における施策案の発表会も行います。様々な事例を学ぶ(インプット)だけでなく、全員がプランを立案(アウトプット)し、クラスで討論を行っていく予定です。

ワークライフマネジメント特論・・・これからの新しい時代に向けて、将来の経営を担うリーダーの方々にはぜひ受講してほしい科目のひとつです。

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