『2012年10月』アーカイブ

知的創造システム専攻では、鮫島正洋客員教授による「特許ライセンス特論Ⅰ」を3期に開講しています。本科目では、知的財産権をビジネスで活用する際に重要なライセンス契約に関する法理およびその実務的なポイントを学習します。

講義を担当する鮫島先生は、エンジニアとしての発明・特許出願経験、大手企業の知的財産部門での勤務経験、そして弁護士/弁理士としての業務経験など、豊富な専門性と経験を有する、まさに第一線で活躍する実務家です。

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2004年に、内田・鮫島法律事務所を共同で開設後は、知的財産権と技術・ビジネス・法律をシームレスにリンクした企業価値を向上させる新しいリーガルサービスの提供に取り組んでおられます。今年2012年には知財功労賞(経済産業大臣表彰)を受賞。中小企業を対象とした知財戦略の啓発活動や、産学連携および研究開発コンソーシアムに関する取り組みなどで国の委員会の委員長を歴任。多数の論文や著書とともに、日本の競争力向上への貢献が評価されました。

講義全8回の流れは以下になります。一見基本的ですが、だからこそ知財プロフェッショナルとしては完全に理解しておかなくてはいけない内容です。こうした重要ポイントを筋道立ててわかりやすく説明してくださるのが鮫島先生の講義の特長です。

#1 民法概論I(特許ライセンス契約に関連の深い部分=契約法の基礎)
#2 民法概論II(特許ライセンス契約に関連の深い部分=契約法の基礎)
#3 契約書作成の考え方と実務
#4 特許ライセンス契約の戦略/戦術論I(特許ライセンス契約の条項ごとに解説)
#5 特許ライセンス契約の戦略/戦術論II(特許ライセンス契約の条項ごとに解説)
#6 公正取引委員会ガイドライン等(最近の論点)
#7 技術法務、ケーススタディ
#8 演習・課題に基づいて契約書を起案する

取材日のテーマは、契約書の作成手順。「内容の近い典型的なひな形を探してきて繋ぎ合わせる」のではなく、達成しようとするビジネスの目的に立ち返り、戦略的に契約書を作成するには、何について、どういう順番で検討しなくてはいけないかを教えていただきました。

既存のひな形をそのまま使うことのリスクや、簡単にレビューしてしまいがちな一般条項(解除条件や裁判管轄、準拠法など)の戦略的な重要性などを具体的に分かりやすく指摘いただき、短いながらも内容の濃い講義となりました。

22時15分…この日の講義が終わった後も、受講生の皆さんが鮫島先生の近くに集まり、様々な質問をしておられました。こうして第一線で活躍する実務家教員に自分の意見や疑問を直接ぶつけることができるのも、K.I.T.虎ノ門大学院の魅力のひとつと言えるでしょう。

今回の授業レポートでは「R&Dマネジメント特論2」を紹介します。

第2期の「R&Dマネジメント特論1」に引き続き開講される本科目。自動車やコンシューマーエレクトロニクス製品をベースに、製品開発の基本的なプロセス、知っておくべき概念、用語などを学習し、その上で競争優位を構築するための手法を修得します。

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講義を担当するのは製品開発マネジメントのプロフェッショナル、清威人客員教授

清先生はトヨタ自動車で生産技術関連の業務を担当したのち、1989年から10年間アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)にて製造業を中心にコンサルティングに従事。上場アウトソーシング会社の取締役を経て、2001年にエイムネクスト株式会社を設立。現在、中国、ヴェトナムにも現地法人を持ち、コンサルティングや製品開発のサポートを行っておられます。

取材日に行われたのは3・4コマ目の講義。1・2コマ目に引き続き、製品開発プロセスにおける論点や手法やコンセプトについての解説が中心となりました。

この日、取り扱ったのは「イノベーションのジレンマ」「製品開発のプロジェクトマネジメント」「モジュール化」「原価企画」「知的財産(商標・特許)」「PL法」「カーボンフットプリント」などなど…盛りだくさんの内容ですが、新製品の立ち上げをマネジメントとして企画・管理するためには一通り把握しておく必要があります。

清先生の講義の特徴は、豊富な事例に基づく明快な説明です。院生の皆さんからは様々な質問が出るのですが「たとえばXX社の場合は…」「YYという製品では…」と具体的にお話しいただくことで、抽象的なコンセプトも理解が進みます。

時にはちょっとしたオフレコ話もあり、それ以上に、日本の企業がどうすれば強くなるのか。先生自身の熱い思いも伝わってくる、あっという間の3時間でした。

次回の講義はここまでに学習した内容を活かしたケーススタディです。「カメラのOEM販売・モジュール販売を進めてきた某メーカーが、業績向上に向けて自社ブランドでのデジカメの製造・販売を始める」という想定で、マネジメントの視点から何を考え、変えていく必要があるのかを検討します。

事前に配布された資料も大変生々しいもので、次の講義も楽しみです。

当大学院ビジネスアーキテクト専攻では「オペレーション」すなわちモノやサービスを創って提供するという企業の根幹をなす仕組みにフォーカスを当て「オペレーションズマネジメント」に関する講義を、基礎から応用、演習と、段階的※に開講しています。

※第1期のオペレーションズマネジメント要論、第2期のオペレーションズマネジメント特論1、第3期のオペレーションズマネジメント特論2、そして第4期のオペレーションズマネジメント演習の4科目

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講義を担当するのは上野善信教授。新日本製鉄株式会社にて、自動車・素材・ハイテク・消費財・流通などの業界向けにSCMのコンサルティング、システム導入、組織変革支援などを行った後、ベンチャー企業の創業、上場企業の取締役経営企画室長兼情報システム部長を経て、2007年より本学にて教鞭をとっておられます。さらに現在では、PRTMマネジメントコンサルタンツにてオペレーション改革の最前線でもご活躍されています。

今回取り上げるのは3期に開講している「オペレーションズマネジメント特論2」。これまでに学んだサプライチェーンの活動に関してもう一段掘り下げ、ケーススタディや演習を通して具体的な意思決定や問題解決のためのツールを学ぶことを目標としています。

講義形式は、受講生が持ち回りでケースのポイントをプレゼンし、クラス全員でディスカッションをするという実践的なもの。取材日は「リーバイス」(Levi’s)と、医療機器メーカーのケースを題材に学習しました。

後半の医療機器メーカーのケースのテーマは「アウトソーシング」。単なる人事政策ではなく、戦略的にアウトソーシングを行うために、何に留意しなければいけないのか?ベンダーの選定や委託の範囲は?価格やインセンティブの決め方は?など、様々な論点について議論します。

受講生のバックグラウンドも様々ですので、議論は盛り上がります。3期ともなると、皆さん発言のレベルも格段に上がってきています。もちろん、それに対する上野先生のコメントも的確かつ具体的で、3期の残りの授業や4期の演習が楽しみになる授業でした。

※上野先生は専任教授ですのでゼミ指導(専修科目)の担当もしておられます。1年を通して「オペレーションマネジメント」をさらにどっぷり勉強したい方はぜひ上野ゼミの門を叩いてみてください!

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