『2010年10月』アーカイブ

10/25(月)夜19時、第42回K.I.T.虎ノ門サロン【いまこそ日本の創造力を活かすとき。-マイケル、マドンナ、ストーンズ...アメリカの現役プロデューサに聞く -】が開催されました。

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今回は、金沢工業大学大学院コンテンツ&テクノロジー融合研究所の北谷 賢司 教授にご登壇いただき、国内音楽市場の変遷、北米を中心とした音楽・映画・演劇・スポーツなどライブイベントの歴史、そしてラスベガス・香港・シンガポールのカジノ産業の現況など、エンターテイメントビジネスについて幅広くお話いただきました。

まず始めに、国内のレコード&CD販売数はピーク時(1993年)の約半分まで下落していますが、ネットによる音楽配信市場は急速に拡大を続け、従来のビジネスモデルを根本から変えてしまっています。現在ではアーティストのウェブサイトから直接、楽曲をダウンロードすることも可能となり、渋谷にある有名レコードショップの閉店など様々なエリアに影響が出始めています。

ビジネスアーキテクト専攻・3期では、火曜日の1コマ目(5限、18:45~20:15)に、「マーケティング・コミュニケーション特論」を開講しています。

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今年度から新規開講のこの授業では、人々の情報生活が大きく変化するなか、変革期を迎えているマーケティング・コミュニケーション(MC)について、第一線で活躍する実務家から学ぶことができます。

<全8回の講義構成>
【MCの現在の課題を理解する】
#1 イントロダクション(全体テーマの説明、MCの環境を知る)
#2 新しいMCの思考フレーム(広告会社の企画フレームを理解する)
【生活者・メディアを知る】
#3 「生活者」を知る方法(「エスノグラフィック」手法を知る)
#4 新しい「メディア」の活用方法(ソーシャルメディア活用を考える)
【先端的「広告」のココロを知る】
#5 生活者の興味関心をつかまえる方法(広告ではない広告を考える)
#6 嫌われないMCの作り方(「使ってもらえる広告」のココロを知る)
#7 「非広告型広告」の作り方(「広告概念の拡張」を考える)
【全体のまとめ】
#8 ショートプレゼンテーションと講義全体の振り返り

担当するのは山下史郎客員教授(株式会社博報堂DYメディアパートナーズ ナレッジ開発部部長)。大手広告会社の博報堂で15年間、多種多様な企業のマーケティング戦略・企画の立案に携わり、その後、ブランディング、CRM、デジタルマーケティング領域における研究開発を担当。そして現在はそれらの新しい領域を含む統合的マーケティング・コミュニケーション手法の研究開発に取り組んでおられます。

また、各回のテーマに合わせてゲスト講師を積極的に招いているのもこの授業の特徴。今日7回目の授業では、何とゲストは2名です。

知的創造システム専攻・3期の月曜日5限(18:45~20:15)・6限(20:30~22:00)は「交渉学要論」を開講しています。

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全4回からなる本授業は、交渉学を学ぶために作成された3つのケースを通して、交渉の事前準備から交渉シナリオの作成、交渉の実施に至るまで、交渉学の基礎を実践的に学びます。知的創造システム専攻だけでなく、ビジネスアーキテクト専攻の生徒も対象となります。

授業を担当するのは3名の客員教授。法律実務の専門家であるパナソニックラーニングシステムズ(株)顧問の一色正彦客員教授、ファイナンス実務の専門家である(株)インスパイア代表取締役社長CEOの高槻亮輔客員教授、そして交渉学の専門家である東京富士大学准教授の隅田浩司客員教授が、それぞれの専門的視点から受講生の学びをサポートします。

今日は4回目、最終回の授業を2コマ分、いつもより長めにレポートします!

10/13(水)夜19時、三村真宗氏(ベタープレイス・ジャパン株式会社)をお招きして、ベタープレイスの構想と今後の展開戦略についてご講演いただきました。

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今回の公開講座では、バッテリー交換式電気自動車タクシー実証事業の概要や、それを支えるテクノロジー、環境貢献インパクトなどを詳しく解説して頂きながら、電気自動車の可能性や楽しさなどについても熱く語って頂いております。

K.I.T.虎ノ門大学院 のキャンパス近くに設置されたバッテリー交換ステーションを会場に、電気タクシー(EVタクシー)の試乗会も行われ、抽選で選ばれた3名の方々が実際に乗車しました。「エンジン音がしないので驚いた」、「加速がとてもスムーズだった」など、皆さん興奮した様子で感想を述べられ、タクシー運転手の方々も、「お客様が喜んで下さるので、運転していて楽しい」と、EVタクシーならではの魅力を伝えてくれました。

ご興味のある方は、六本木ヒルズのタクシー乗り場 で乗車することも可能です。

ビジネスアーキテクト専攻・3期では、火曜日の2コマ目(6限、20:30~22:00)に、「経営イノベーション特論2」を開講しています。

担当するのはビジネスアーキテクト専攻の専任教授である明道 弘政 教授。日本IBM (株)の経営イノベーション・品質・CS部門で経営革新部長を務めるなど、長年にわたって同社とクライアント企業の品質向上に取り組んでこられました。

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また、企業品質向上のためのボランティア組織である「経営革新審査支援機構」の創設に理事として携わり、全国の中堅・中小企業の企業品質の向上にも携わっておられます。

本授業では日本経営品質賞で実際に使用されている『経営革新アセスメント基準書』のフレームワークを学習。企業の経営全般を「企業概要」「リーダーシップ」「戦略経営」「顧客価値創造」「人材育成」「プロセス経営」「情報活用」の視点からアセスメントすることで、企業成功のための要因(CSF)と独自の能力(コアコンピティンシー)を見出し、経営革新につなげていくためのノウハウ・スキルを身につけることを目的としています。

本授業の中心となるのが、経営革新を進めて行く上でのベンチマークとなりえる、実際のエクセレント企業のケース・スタディー。毎回のテーマに関連した事前課題に各自が取り組んできた上で(授業前にメールで提出して頂きます)、授業内はでチームに分かれてグループワークとプレゼンテーションを行います。

第4回目のテーマは「顧客・市場の理解と対応」。最初に『経営革新アセスメント基準書』の該当箇所について解説が明道先生よりあった後、数十分、3チームに分かれてディスカッション。その後、各チームの代表者がプレゼンテーションを行い、クラス全体でディスカッションを行います。

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具体的には、ある富裕層向けサービスの提供企業について事例を読み、1)お客様・市場を明確に定義しているか、2)お客様・市場の要求・期待および市場動向をどのように把握しているか、3)お客様が苦情・意見を伝える仕組みはあるか、4)お客様との関係維持強化、良好なコミュニケーションをいかに図っているか、5)お客様の満足度をどのように把握し、経営改善に結び付けているかの5つのポイントについて、「強み、または実施していること」「弱み、または不十分な点(=改善領域)」は何か?を議論しました。

プレゼンテーションには先生からの突っ込みが入りますし、また、他チームのプレゼンテーションに対しても常に意見が求められ、和気藹々としながらも緊張感がある授業です。

また、この授業の大きな特徴の一つは、実際のケースで扱う企業の経営者の方にもゲスト講師として定期的に関わって頂いているということ。議論した結果やそこから出てきた疑問を、実際の経営者の方にぶつけることで、より考えを深めることができます。

また、教室に来て頂くだけでなく、実際に企業の現場を訪問してのヒアリングも行われる予定とのことで、大変ではありますが、贅沢な内容となっています。

※なお、明道先生は専任教授として専修科目(ゼミ)も担当しておられ、この領域を徹底して学習したい方は、より少人数で1年間、濃密な議論を繰り返すことも可能です!先生のゼミの出身者には、ここで学んだことを自身の職場にすぐ活かし、社内で成果を挙げた方が大勢いらっしゃいます。

本授業「知的財産管理・戦略特論1」の到達目標は「知財経営における事業競争力強化の知財活動を理解し実践に役立つ知財活動ができる人財になること」で、1)研究開発段階から事業実施段階に亘る知財戦略について講義するとともに2)事業部門、研究開発部門、知財部門が果たす役割について講義します。

ご担当いただくのは知財戦略における第一人者、丸島儀一教授です。

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今日の授業が始まってまず先生がおっしゃったのが「皆さんのレポートは良く書けている。読んでいて楽しい」という一言。本授業は毎回2コマの講義内容についての「まとめ」、感想、質問、意見、要望等を記載した簡単なレポートを次回までにEメールで提出することが義務付けられている大変な授業ですが、皆さん熱心にレポートを書いておられます。

本日1コマ目の5限の授業は、そのレポートに記入された多くの質問に先生が答える形で進められました。先生の回答は、全て現場での豊富な経験に基づく実践的なものばかり。今日のレポートはその中から、印象に残ったものをいくつか箇条書きでご紹介します。

●交渉と契約の連動は重要。交渉は知財部門、契約は法務部門と分かれていると情報の連携が途絶えることがあり注意が必要。せっかく交渉で勝っても、法務部門が法的なYes/Noチェックしかせず、会社が得するか損するかという目で見ることができない場合は特に苦労する。長い目で商品のトレンドを踏まえることは、知財の交渉では重要だが、契約の場面でも重要。そうでないと交渉と連動し、技術の定義、製品の定義、特許の定義―これらの定義は最も重要―をしっかり踏まえた契約書は書けない。私も交渉の場にも契約担当者には同席してもらってきた。

●(先生の過去の交渉経験で上手くいったと思った最初の経験は?という質問に対し)最初アメリカにいってプレゼンで圧倒された。しかし、ディスカッションしたところアメリカ人の弁護士でもできる人とできない人がいた。アメリカ人でも交渉できる人とできない人がいたことで、アメリカ人劣等感が解消された。プレゼンではなく内容で勝てればよいと感じた。相手がプレゼンだけなら、勝つのは簡単。

●交渉前に考えるのは、「どうやって持って行こうか」「どこまでなら受容できるか」というシナリオだけ。交渉のやり方は実際に相手を見ながら考える。自分の考え方を先に言うのではなく、最初は黙って相手が何を考えているかを見る。その後に、考えを言うことで、交渉の重要ポイントである「一貫性」を保つことができる。

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●(技術について内容を徹底的に理解するまで知るべきか?という質問に対し)知財の視点からだけ分かればいい。技術について全てを知る必要があれば、それは膨大な時間が必要で定年を迎えてしまう。適切なところから情報を集め、迅速に動くという役割分担が大事。

●(プリンタのインクカートリッジの規格など、メーカーはもっと協調すればいい場面があるのでは?いう質問に対して)そうするとより良い商品を研究開発しようという意欲が無くなる。協調だけでなく競争もないと技術は進歩しない。ユーザーにとってより利便性の高い商品を作ろうという競争。

●(自身の後継者の育成について)私は上から後継者を育てろと言われた時に、すぐに決めるのは不公平だと思った。大器晩成型の人もいるので、ある期間は全員に平等にチャンスを与えて見守った。しかし、私は失敗した(笑)。立場を与えても動かなかった。知財本部の人間は誰を使ってもいいと言ったのに、人に頼んでやってもらう能力が無かった。これができることが長になる資質。固定した部下しか使えない人はダメ。

●機密保持契約で大事なのは2条項。1つは当たり前だが開示した情報は第3者に開示、漏えいしてはならない。もう1つ重要なのは目的以外に情報を使用してはならないということ。技術情報開示を受ける際に、プラスの効果はみんな理解できる。しかし、マイナスの効果を考えなくてはいけない。見てしまった情報、頭の中に入ってしまった情報は、他の目的に使えなくなってしまう。この制約から受ける影響の大きさを考え、最小化することを考えなくてはいけない。他のメーカーがこぞってある情報開示を受けた際に、私の会社だけ断ったことがある。事業を強くするのに技術力は重要だが、それだけでは一時のこと。技術の持続的優位性を保つのには知財力が必要。皆さんがいま勉強していることです(笑)。

...以上、まとめやすいものを抜粋してまとめましたがいかがでしょうか。実際の授業ではもっと多くの論点について具体的で内容の濃い、それでいて分かりやすい説明が次々となされました。丸島先生独特のユーモアも随所にあり、大変楽しい授業ででもあります。

今日は自身の仕事で長年悩んできた論点について、丸島先生ならどうする...という意見を聞くことができた生徒さんも。「早く会社に戻って過去の契約書をチェックしたい!」とおっしゃっていました(笑)。

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