『2014年1月』アーカイブ

現代の知的財産プロフェッショナルとして活躍するには、日本国内の特許法、特許制度だけでは不十分です。日本と同様に、あるいはそれ以上のレベルで外国の特許法、特許制度に精通していることが求められます。

K.I.T.虎ノ門大学院では、入学以来学習を積み重ねてきた日本の特許制度や特許法の内容をベースに、海外主要国の特許制度を学習できる科目を多数用意しています。

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ご紹介するのは、4期に開講している「欧州・アジア特許特論」、この日のテーマは「インド」です。

担当するのはバパット・ヴィニット先生、日本に住むただ一人のインド国特許弁理士で、2010年にインドにおける知財戦略のコンサルティングを行う株式会社サンガムIPを設立されました。以前には日本の特許事務所や米国ワシントンD.C.の法律事務所での豊富な実務経験をお持ちです。

経済成長率が世界第2位のインドは、ITを中心としたサービス産業に加え、近年では製造業も急速に発展しています。特許出願件数や訴訟件数も増えており、日本企業の知財戦略にとっても重要な市場のひとつ。こうしたインドの知的財産制度の現状について、様々なデータをもとにお話しいただきました。

この日のトピックの一つを紹介すると、出願審査のバックログ(審査の遅れ)の発生です。現在、2009年ごろの出願に対する審査が行われているそうです。2005年以降の出願の急増や、審査官が特許事務所に引き抜かれたことによる人手不足が原因とのこと。インドの特許庁も審査官を200人に増員し、さらに2~3年以内に500人にする計画を発表するなど対策を進めています。

こうした様々なトピックを90分×2コマという短い時間で一気に学習していきます。学ぶべき範囲は広く、そして深いですが、これからの時代グローバルに活躍するためには必須の科目といえるでしょう。

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