2月15日(土)、KIT修士研究(ゼミ科目)の集大成となるビジネスアーキテクト専攻の公聴会が虎ノ門キャンパスで開催されました。今回も、メディアビジネス研究からソーシャルプロジェクト、グローバル人材論まで幅広いテーマとなりました。

トップバッターは、清水太郎さん。本業ではイベント興行ビジネスにおいて日本トップクラスの会社を経営されています。「ライブ・エンタテインメント会場におけるワンセグ型エリア放送技術を用いたビジネスモデル研究」というテーマで、2020年の東京オリンピック開催を視野に入れながら、修士研究を進めました。

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スポーツイベントやコンサート会場などで、観客の持つ携帯端末に映像を映し出すことで、広告・マーチャンダイジング収入の可能性を模索しました。2013年に約4万人を動員した気志團万博にて実証実験も行い、まさにご自身のビジネスと直結した極めて実践的なプレゼン内容でした。

続いては、映画宣伝会社の経営に携わる青山大蔵さん。本業はもちろん社内外で様々なプロジェクトに奔走し、3年を掛けて今回の修士研究をまとめ上げました。

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研究テーマは「ミニシアター興行再生におけるソーシャル・プロジェクトの可能性~渋谷、厚木の実証研究~」で、KITでの学びや人脈をフルに活かして、机上の空論に止まらないイベント開催や映画館の再生に取り組みました。プレゼンの最後にあった「映画をめぐる冒険はまだまだ続きます」との言葉がとても印象深く、これからの青山さんの活躍がますます期待されます。

最後にご紹介するのは、吉川達郎さん。外資系通信機器メーカーに勤務しています。当日はヨーロッパ出張の予定が入っており、日本にはいない予定だったのですが、大雪のため飛行機が飛ばず、急遽プレゼンに臨みました。

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「グローバル企業で求められる、日本に於けるカントリー・マネージャーの要件について~もう一つのグローバル人材論~」が修士研究のテーマです。吉川さんの実体験や参考著書・学術論文をベースに初期仮説を立て、14名のカントリー・マネジャーにインタビュー調査を実施しました。企業戦略や意思決定を絡めながら「ローカル指向/本社志向」「Infuence戦略/Adapt戦略」などタイプごとに分析を進め、新たなるカントリー・マネージャーの方向性を指し示しました。

各自プレゼン20分間の終了後は、教員と院生から「その損益シミュレーションは楽観的過ぎではないか」「先行事例の調査がまだまだ足りない」「条件分析をするためのパラメーター設定は果たして適切か」など、厳しい質問が飛んできます。しかし、そこはKITで学んだ皆さん、どんな質問にも淀みなく回答していきます。最後には教員から「入学当初と比べるとプレゼン能力が格段に上がった」とのコメントもあり、公聴会の内容充実振りを表わしていました。

今回、公聴会を無事に終えた皆さま、本当にお疲れさまでした。

KIT修士研究(ゼミ指導)の最終プレゼンとなる知的創造システム専攻の公聴会が、2月14日~19日の日程で行われました。最終日には本学から石川学長にもご参加いただき、会場は心地よい緊張感に包まれました。今回は3名の発表をレポートします。

まず初めに、西田浩一さん。バーコード、2次元コード、RFID(ICタグ・ラベル)など自動認識システムをグローバルに事業展開する企業の経営に長年携わってこられました。研究テーマは「特許から見たRFID技術の市場勢力状況に関する研究」です。米国におけるアンテナ技術・回路技術の特許を細かく分析しながら、その特許保有者と最終特許権利者企業を推定しました。

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西田さんの研究の特筆すべき点は、これまで培ってきた人脈や経験を活かし、業界関係者にインタビューを実施し、データだけでは予測することのできない生の情報を組み込んでいるところです。そのバイタリティーと行動力に教員も感心していました。

続いて、飯塚雅世さんです。農学部出身である知識とKITで学んだ知的財産の知識の両方を活かして「植物工場関連技術の知的財産戦略及び事業化に関する研究」を研究テーマに設定しました。

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植物工場の歴史や関連技術特許の出願傾向、国内事業に関する最新事例などを丁寧に検証し、ビジネスとして展開できるレベルまで落とし込みました。最終的には、行政、大学、企業、研究機関を巻き込みながら、東南アジア・中東市場を目指し、"チーム・JAPAN"としての海外事業展開を提言としてまとめ、技術流出や特許侵害のリスクについても言及しました。

最後にご紹介する門倉敏広さんは、都内の理系大学で音響工学について学び、卒業後そのままKITに入学されました。修士研究のテーマは「情報通信技術を利用した物流支援システムに関する研究」です。

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今年4月から大手商用車メーカーに就職予定ということもあり「物流の品質を向上させ事故を未然に防ぐ」をメインテーマに研究を進め、ドライバーの生体情報と車両の故障情報を同時に管理する物流支援システムを構築し、プレゼンを行いました。「弁理士試験短答免除となる科目も全て履修し、特許明細書の書き方についても学ぶことができました。この経験を将来役立てて行きたいです」と力強く語っていました。

毎年公聴会の前は、夜遅くまで修了生や同じゼミ生が虎ノ門キャンパスに集まり、発表者のプレゼン内容をブラッシュアップします。そこでは職種や業界、年齢も社会的キャリアも関係なく、KIT院生というフラットな関係で切磋琢磨し、刺激し合います。こうしたプロセスを経て本番を終えた皆さんの顔はとても晴れやかで頼もしくもあります。

今回、公聴会を終えた皆さま本当にお疲れさまでした。3月の修了式でまたお会いできるのを楽しみにしています。

 

現代の知的財産プロフェッショナルとして活躍するには、日本国内の特許法、特許制度だけでは不十分です。日本と同様に、あるいはそれ以上のレベルで外国の特許法、特許制度に精通していることが求められます。

K.I.T.虎ノ門大学院では、入学以来学習を積み重ねてきた日本の特許制度や特許法の内容をベースに、海外主要国の特許制度を学習できる科目を多数用意しています。

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ご紹介するのは、4期に開講している「欧州・アジア特許特論」、この日のテーマは「インド」です。

担当するのはバパット・ヴィニット先生、日本に住むただ一人のインド国特許弁理士で、2010年にインドにおける知財戦略のコンサルティングを行う株式会社サンガムIPを設立されました。以前には日本の特許事務所や米国ワシントンD.C.の法律事務所での豊富な実務経験をお持ちです。

経済成長率が世界第2位のインドは、ITを中心としたサービス産業に加え、近年では製造業も急速に発展しています。特許出願件数や訴訟件数も増えており、日本企業の知財戦略にとっても重要な市場のひとつ。こうしたインドの知的財産制度の現状について、様々なデータをもとにお話しいただきました。

この日のトピックの一つを紹介すると、出願審査のバックログ(審査の遅れ)の発生です。現在、2009年ごろの出願に対する審査が行われているそうです。2005年以降の出願の急増や、審査官が特許事務所に引き抜かれたことによる人手不足が原因とのこと。インドの特許庁も審査官を200人に増員し、さらに2~3年以内に500人にする計画を発表するなど対策を進めています。

こうした様々なトピックを90分×2コマという短い時間で一気に学習していきます。学ぶべき範囲は広く、そして深いですが、これからの時代グローバルに活躍するためには必須の科目といえるでしょう。

社会的課題の解決を目的に、その手段として事業(ビジネス)を行うソーシャルビジネス。

従来の慈善活動とも違うこうしたビジネスのあり方が、いま注目を集めています。

K.I.T.虎ノ門大学院では、新しいビジネスの潮流について学ぶ機会として、「ソーシャルビジネス特論」を開講しました。ソーシャルビジネスが登場した歴史的・社会的背景、その内容と期待される成果、及び実際の進め方について、先進的な事例と実務、及びゲスト・スピーカーの講演を通じて学びます。

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担当するのは、今年新たに招聘した岡本拓也 客員教授、そして山田英二 教授です。

岡本先生は、主に高校生の教育に取り組むNPOカタリバの理事兼事務局長であり、ソーシャルビジネスの成長支援に取り組むソーシャルベンチャー・パートナーズ東京の代表理事でもあります。つまり「現場」のプロであり、「支援」のプロでもあります。また、転身前はプライスウォーターハウスクーパース株式会社にて企業再生実務に携わってこられました。

取材日のテーマはソーシャルビジネスのビジネスモデル。ソーシャルビジネスでは、直接の受益者からだけでは十分な収益を得られないことがしばしばあります。また、NPO法人の場合は、株式会社のように株式による資金調達もできません。

そこで、企業や個人、財団など支援者からの資金調達(ファンドレイジング)が必要になります。

講義では、かものはしプロジェクトやフローレンス、NPOカタリバの事例を見ながら、ソーシャルビジネスがどう事業収入や寄付収入、会費収入を組み合わせているかについて、その戦略やポイントを岡本先生から紹介いただきました。

その後、クラス全体でのディスカッションも白熱。ただ良いことをやっていれば支援者が現れるわけでないので、どう共感を得るのか、また何を対価として提供するのかといったことを議論しました。

最後には、実際にソーシャルビジネスの現場で活動している人の報酬などについても言及があり、綺麗ごとだけでは続かない、組織構築や仕組みづくりの難しさをうかがい知ることができました。

このところ天気のいい日が続いていますが、12月に入り朝晩は急に冷え込むようになってきました。知的創造システム専攻の講義も4期に入りいよいよ一年の大詰めです。本日は「商標法令特論2」をご紹介します。

「商標」とは文字、図形、記号若しくは立体的形状若しくはこれらの結合又はこれらと色彩との結合で、営業者が商品または役務(サービス)について使用するものです。

具体的には、企業や商品・サービスのロゴマークなどがこれに該当します。そして、この「商標」の登録、権利内容、保護を定めた法律が商標法です。

本科目では、3期に開講している「商標法令特論1」で獲得した商標法の基本的知識をベースに、弁理士活動を行うにあたり十分な実務的・専門的知識を修得することを目標にしています。

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担当するのは橋本千賀子 客員教授。大学卒業翌年に弁理士資格を取得。特許事務所に勤務して、これまで国内外の商標、意匠関連のさまざまな実務に携わるとともに、海外の知財業界との交流活動などにも積極的に取り組んできたベテラン弁理士です。現在は独立して、自身の事務所を構えておられます。

こちらのページに橋本先生の講演が掲載されていますので、併せてご覧ください。

講義は、先生からの条文ごとの詳細な解説講義が中心。適宜判例を紹介しながら、具体的な理解を深めていきます。

この日、橋本先生が最近の判例として紹介されたのが「PUMA」のパロディである「KUMA」が訴えられた事件。思わず笑ってしまうような話ですが、ビジネスをしている当事者にとっては深刻な問題です。

加えて、ほぼ毎回受講者の皆さんによるレポート発表およびディスカッションが行われ、授業中には受講生2人の発表がありました。

4期になり院生の皆さんの実力もついており、非常に分かり易く、かつポイントを押さえたプレゼンテーションでした。

11月から4期がスタート。いよいよ1年の大詰めです。今回ご紹介するのは「ビジネスアイデア特論」。

本講義では、あらゆるビジネス活動に必須の「ビジネスアイデア発案・企画化スキル」の向上を目的に、様々な手法を紹介すると共に、それらを使って実際のビジネスアイデアの発見・創出を訓練します。

担当するのは松山真一 客員教授。日本航空入社後、技術部門、経営企画部門などを経て、JALUXにて航空機調達部長、そしてJALUX AMERICAS Inc.のPresident & CEOを務めた経歴をお持ちです。

さらに、松山先生の凄いところは、これらの仕事に加え、多彩な活動をしておられるところ。人気ビジネス書評メルマガ「Webook of the Day」(http://webook.tv/)の発行、BSC(Balanced Scorecard)に関する講演・執筆、東京藝術大学非常勤講師、ジェイカレッジ校長、レジェンド財団理事など。「バランススコアカードの使い方がよくわかる本」、「早朝起業」、「マインドマップ読書術」など著書も多数あります。

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取材日は1回目の講義ということで、まずは受講生の皆さんの自己紹介。

しかし、普通の自己紹介ではありません。事前に作成してきた「自己紹介チャート」で、自分がいったい何で構成されているかをグラフで紹介してもらいます。自分の性格だけでなく、よく出現する場所や一日の時間の使い方をチャートにしたり、さらには好きな焼酎の銘柄をレーダーチャートにする人も。しかし、これが意外に面白く、普通の自己紹介よりも受講生の皆さん一人ひとりのパーソナリティに触れることができました。クラスには笑い声が響き、アイスブレイクも無事完了です。

そして今回の講義のテーマは、成功事例のアイデア研究。成功商品に隠された成功軸(CBA:Critical Breakthrough Axis)=視点を考察し、ビジネスアイデアのセンスを磨きます。

題材に取り上げたのは最近ブームになった「街コン」。ブームの背景にはどんなアイデアがあったか、従来の合コンや婚活サービスとの違いから検討し、分析を深めていきます。また、その後は(街コンについて)「次に仕掛けるとすれば何か?」というテーマについて、早速グループでの演習を実施しました。

1日2コマの講義ですが、先生、そして院生の皆さんのアイデアに溢れたあっという間の3時間でした。次回以降もアイデア創出のための様々な方法論が学べるということで、非常に楽しみです。

 

今回ご紹介するのは「イノベーション・ファシリテーション特論2」。昨年までの「ナレッジコラボレーション特論」が、「イノベーション・ファシリテーション特論1・2」として、内容を更に充実させて今年度よりリニューアルしました。

担当するのは野村恭彦 教授。2000年に富士ゼロックスにて新規ナレッジサービス事業KDIを自ら立ち上げ、12年間シニアマネージャーとして「知識創造型組織づくり」を支援してきた、日本におけるこの分野のパイオニアであり第一人者です。2012年に独立され、株式会社フューチャーセッションズを設立、KIT虎ノ門大学院では専任教授として本科目に加えて「ゼミ」の指導を担当いただいています。

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ビジネス系の社会人大学院では珍しい科目ですが、イノベーションを起こす技術を体系的かつ体験的にビジネスリーダーの皆さんに学んでもらいたいという考えのもと開講しています。詳しくは、以下に転載したシラバスの説明もご覧ください。

◆イノベーションは、技術やアイデアのコンテンツだけで起こせるものではない。組織の壁をこえて、さらには業界やセクターの壁をこえて“協業・共創”することがなければ、イノベーションを起こすことはできない

◆複雑な社会問題を解決するために、どのような“未来思考の問い”を立てればよいか、多様なステークホルダーの間でのダイアローグをどのように促せばよいか、そしてデザイン思考を使ってどのようにアイデアを可視化していけばよいか

最大の特徴は、すべての授業がワークショップ型で進むということ。テーブルを全て外して車座にレイアウトされたいつもと雰囲気が違う講義室で、楽しみながら頭と身体を動かしていきます。

取材日当日も、「ストーリーテリング」「ワールドカフェ」「マグネットテーブル」「ブレインストーミング」「プロトタイピング」など、様々な技法を実践。野村先生のサポートのもと、院生の皆さんがファシリテーター役を務めながら講義は進んでいきます。

皆で良かった点や改善点を話す振り返りも学びの多い時間です。セッションを繰り返すうちに、全員が参加し、活気ある場ができていきます。

最終回の講義(11月1日)では、学びの集大成として、院生の皆さんが具体的なソーシャルイノベーションのテーマを設定し、虎ノ門キャンパスの大教室で「オープン・フューチャーセッション:起業プラットフォームの未来〜虎ノ門・神谷町エリアに新たな起業プラットフォームをデザインする」を開催する予定です。

皆さん終了時間を過ぎても企画や役割分担について真剣に話していました。どんなイベントになるのか今から楽しみです。

そろそろ一年の折り返し地点を過ぎ、知的創造システム専攻の講義内容も、以前ご紹介した「米国特許出願特論」と同じく、実務や手続を見据えた科目が中心となってきました。

本日ご紹介するのは「特許審判特論」。特許制度では、特許庁の審査官によって特許出願が審査されたのち、特許査定または拒絶査定のいずれかの判断が下されます。この判断結果に対して、出願人が不服を申し立てるための道として用意されているのが、審判制度です。

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担当するのは松縄正登 客員教授。松縄先生は、長年にわたり特許庁にて審査の実務に携わってこられた実務のエキスパート。さらに、特許法、著作権法をはじめ、実用新案法、意匠法、商標法、不正競争防止法などの知的財産法について多数の研究実績もあり、加えて、数多くの実務書も出版されています。

本講義は全16コマ。隔週日曜日で朝早くから4コマ連続×計4日間の講義が行われます。集中して学習する内容が多いこともありますが、当大学院のカリキュラムのなかでも、最もタフな講義のひとつにあげられます。

しかし、院生の皆さんは、朝から元気に講義に参加されています。基本的にテキストに基づく講義形式の授業ですが、活発に質問や先生とのディスカッションが行われていました。院生の皆さんも特許の実務に携わっておられる、もしくは今後携わっていこうと考えられている方ばかりなので、議論の質も高いです。

今まさに季節の変わり目ですが、実り多き学びの秋になるよう、院生の皆さんには体調に気を付けて頑張って頂きたいと思います。

 

ビジネスアーキテクト専攻では「B2Cマーケティング特論」「マーケティング・コミュニケーション特論」「CRM特論」など、様々なマーケティング系の科目を開講しています。

その中でも、今回ご紹介するのは、部品や素材、設備、システムなど、生産活動や業務遂行に必要なビジネス財を取り扱うB2B企業(BtoB企業)に焦点を当てた「B2Bマーケティング特論」です。

 

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日本のB2B市場では、過去の取引実績や人間関係に基づいた信用重視の長期的で固定的な取引が中心だったこともあり、広告・宣伝を含むマーケティング活動はあまり積極的に行われてきませんでした。

しかし、経済のグローバル化や市場の成熟・停滞のなかで、B2B企業でもマーケティングの視点を経営に取り込むことの重要性が急速に高まっています。

本科目を担当するのは、福森豊樹 客員教授。福森先生は伊藤忠商事でアフリカ・中近東向けの自動車輸出ビジネスに14年間、そして2000年から9年間はハーレーダビッドソンジャパン株式会社の経営幹部としてマーケティング業務に従事してこられました。

取材日は全8コマ中3コマ目・4コマ目の講義。

この日、具体例として取り上げたのは2社。「自転車業界のインテル」とも呼ばれる世界最大級の自転車部品メーカーのシマノ。そして、トステムやINAXを前身とする建材・住宅設備機器業界最大手のLIXILです。

宿題として、それぞれの企業について院生の皆さんがリサーチを行い、代表者がプレゼンテーション。その後、クラス全体でディスカッションをしながら授業を進めていきます。

最後に印象的だったのが、B2Bではマーケティングの4P(Product・Price・Place・Promotion)に加えて、5番目のPeople(組織体制)があり、これが極めて重要というお話。相手が個人ではなく組織であるため、組織やチームとして営業に取り組んでいく体制や戦略を整えることが大事とのこと。ほかにもB2Cとは違う、B2Bマーケティングならではの考え方や施策を様々知ることができました。

机上のマーケティング理論だけにとどまらない、数々の修羅場を潜り抜けてきた実務家教員による実践的講義。これぞ社会人大学院で学ぶ最大の価値といえるでしょう。

9月に入り、大学院の1年間も後半戦を迎え、知的創造システム専攻の講義も、徐々に専門的な知識が要求される科目が増えてきました。

企業の経済活動のグローバル化にともない、実務の第一線で活躍する知的財産プロフェッショナルは、日本だけでなく海外の法律や制度にも精通していなくてはいけない状況です。当大学院でもそうしたニーズに応える科目を揃えていますが、今回はその中でも最も重要な市場といえる米国を対象とする「米国特許出願特論」をご紹介します。

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本講義を担当するのは香島拓也 客員教授。現役バリバリの弁理士である香島先生は国際特許事務所での長年の経験に加え、米国本土の大手法律事務所や製薬会社の特許部門で勤務された経験をお持ちです。

特に米国の特許法は、2011年に制定以来の大改正(Leahy-Smith America Invents Act)が行われ、いままさに変化の時期でもあるため、実務家として活躍中の先生から学べることの価値は非常に大きいと思います。

講義は復習からスタート。前回学習したポイントに関する質問が先生から出され、それに院生の皆さんが回答していく形式です。

質問は例えば「米国のコンピュータ・ソフトウェアに対する1990年代の特許保護について、Alappat事件の判例を交えて述べよ」といったもの。院生の皆さんの回答に対し、理解がさらに深まるような追加の質問や解説を香島先生が加えていきます。

その後は2013年6月に米連邦最高裁で判決が出たばかりのMyriad事件を題材とした院生さんの発表と全体での議論。続いて実物を見ながらの米国特許出願書類の要点に関する解説。

非常に盛りだくさんの内容で、あっという間の90分。3期に入り、授業内容も実務的にそして高度になっていますが、院生の皆さんも講義にしっかりついてきて、議論にも積極的に参加するなど非常に力をつけておられる。そんなことを感じた講義でした。

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