【授業レポート】コンテンツ法務特論Ⅱ(田中康之)

知的創造システム専攻では、映像や音楽など多様なコンテンツ関連ビジネスのマネジメントを学べる科目として、「コンテンツ法務特論Ⅰ」「コンテンツ法務特論Ⅱ」を2期・3期に連続で開講しています。

講義を共同講師で担当するのは(株)TBSテレビの田中康之客員教授。テレビ営業局、事業局でコンテンツのマルチユース事業に携わり、現在は編成局メディアライツ推進部担当部長として主にコンテンツのライツマネジメント業務に従事しておられます。

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そして、これらの科目の最大のポイントといっても過言ではないのが豪華なゲスト講師陣。

今年の「コンテンツ法務特論Ⅰ」では、アニメ、電子書籍、音楽、ペイテレビといった4つの分野のプロフェッショナルをゲストスピーカーとして登壇して頂いており、それぞれのビジネスモデルについて、じっくり時間をとって学びました。講義はもちろん、演習や質疑応答を交えたインタラクティブな形式です。コンテンツ産業は今後、自動車やエレクトロニクス産業に続いて、海外展開を視野に入れた日本の基幹産業になることが期待されています。

そして「コンテンツ法務特論Ⅱ」では、今度は「コンテンツの保護」「コンテンツ創造支援・資金調達」「コンテンツリスクマネジメント」といった観点について、それぞれの分野の専門家をゲストスピーカーとして登壇を予定しています。受講生のビジネスと直接結びつくテーマが多く、講義が終わった後もゲスト講師を囲んで院生が質問攻めにするといったことがよくあります。

本取材日のテーマは「模倣品対策」。受講生の事前リサーチのプレゼン報告が行われ、その内容を基にキャラクターグッズの違法商品撲滅、模倣品による被害の現状、現場で有効な実践的対策について講義が進みました。

模倣品や違法コンテンツの大半がアジア諸国で生産され、日本へと持ち込まれている状況の中、どのように水際対策をしていくか?現地生産国の移り変り、最近の違法手口である小口ネット販売への対応、持ち込む方法の巧妙化などは、コンテンツビジネス企業にとってまさに重要な経営問題です。

当事者以外ですと、なかなか外からは実情を知ることが難しい領域ですが、最前線の現場で起きていることを学びつつ、「これは何とかしないといけない!」と危機感を覚える講義でした。

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