激変するアジア音楽産業の舞台裏に迫る

6月9日(木)午後18:30より、東京虎ノ門キャンパスにおいて、「激変するアジア音楽産業の舞台裏に迫る」と題し、メディア・マネジメントセミナーが開催されました。本企画はコンテンツ&テクノロジー融合研究所(所長:北谷賢司)が主催するセミナーであり、講師陣も、国内外から招聘された本研究所の客員教授の方々が講師を務めます。特に今回はアジア音楽を一つのテーマとして取り上げ、非常に実務実践的な講演が行われました。

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講師には、本研究所の客員教授であり、エイベックス・グループ・ホールディングス 執行役員 経営戦略本部長の阿南雅浩氏や、同じく本学客員教授であり、日本音楽著作権協会(JASRAC)前理事長の加藤衛氏、そして世界的なアーティストとして、グラミー賞などを受賞されているシンセサイザー演奏者の喜多郎氏(本学客員教授)にご登壇いただきました。

当日は160名にも上る来場者を迎え、熱気あふれる会場の中で、各講師から、現在起こっているアジア音楽産業の現状について、さらに、アジアに限らず世界中で抜群の知名度と実績を持つ喜多郎氏からは、アーティストとしての視点で、音楽産業の変化や今後の展望についてお話いただきました。

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続いて、JASRAC前理事長の加藤氏からは、日本の音楽著作権管理のレベルの高さについて話があり、「日本の著作権収入は世界トップクラスにあり、またその手法やノウハウなどについては、先進国などへもどんどん伝えるようにしている。人材育成は時間が掛かるが、これを怠るわけにはいかない」といった話がありました。

また、阿南氏からは、「これからは国内だけの需要に頼るわけにはいかず、もっと海外にも目を向け、日本からも海外に受け入れられるようなスターを生む必要がある。特に最近では、韓国から来たアーティストが大変活躍しているが、もう少し日本人アーティストにも、他国の言語を学び海外へ飛びだそうとする気概のある人材が必要」という話があり、各講師からも同じような意見が聴かれました。

北谷教授からは、「現在のアジア地域、特に中国台湾もそうだが、最近のマカオの動きなどについては、カジノ産業の進展や大掛かりなエンタテインメント総合施設の建設が急ピッチで進んでいる。これらの場所には、アジアの中心としてとしての進展と、今後の音楽産業においても間違いなく世界中のアーティストが集まる条件が揃っている」と説明がありました。

最後には、会場からたくさんの質問も受け付け、会場の皆さんは真剣な面持ちで最後まで聞き入っていた様子でした。特に今回もメディア業界より大勢の方々にお越しいただき、その中には、WOWOWの和崎社長を始め、東急レクリエーションの佐藤社長など、その他、今回は音楽プロデューサーのVERBAL氏も参加され、会場からも驚きの声が上がっていました。

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毎回、大変有意義なこのメディア・マネジメントセミナーではありますが、今回のセミナー開始時、虎ノ門事務室長の泉屋より挨拶があり、「来年2012年4月より、北谷教授を総合講師とする、メディア&エンタテインメント・マネジメントコースを開設します。今回会場に集まっている皆様には、国内にいながら、海外とのネットワーク構築も可能な、おそらく日本初となるこの新しいコースへ是非入学いただき、今後の皆様のご活躍に役立てていただきたい」とのメッセージがありました。

K.I.T.虎ノ門大学院では、正に社会人のために、即戦力となる人材育成を目標に掲げ、これからも教育付加価値の高いセミナーやシンポジウムを提供して参ります。

 

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