【ユニジャパンエンタテインメントフォーラム】フレッド・コーヘン氏×海老沢勝二氏

10月27日(水)、政策研究大学院大学院にて、国際テレビ芸術アカデミー会長のフレッド・コーヘン氏と、元NHK会長でいらっしゃる海老沢勝二氏、テレビ業界における日米2人のキーマンをお迎えし、【激変する国際コンテンツ流通産業:放送からデジタル・マルチプラットフォームへ】を開催しました。モデレーターは本大学院の北谷賢司教授です。

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まず始めに、コーヘン氏から米国テレビ業界における危機的状況と、インターネット時代に対応するための具体的な施策などについてご説明いただきました。

「テレビ放送の平均視聴"年齢"が急速に上昇してきており、このままでは中高年層しか見ていない状況が生まれてしまう。反対に若年層は、DVR(デジタルビデオレコーダー)やネット配信でテレビを視聴している」と説明、「今後はテレビだけでなく、ipadや電子ブック、デジタルシアターやデジタルサイネージなど多様化する最先端のプラットフォームにも対応していかなければならない」と、各国テレビ局が直面する課題についてご指摘いただきました。

一方、海老沢氏は「現在、テレビ業界は歴史的な転換期を迎えており、"見るテレビから使うテレビへ"と変わっていかなければならない。日本のテレビ業界は総務省の規制のもとで、激しい競争が行われていなかった。各テレビ局はこれまで以上に質の高い番組を作るのはもちろん、新たなビジネスモデルを構築し、生き残っていかなければならない」と、警鐘をならしていました。

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フォーラム後半に入ると、コーヘン氏は、「テレビ局は世界で通用するテレビ番組を作成し、海外マーケットへどんどん進出していくべき。日本のクイズ番組やバラエティ番組は斬新性、面白さ、先端性に富み、【料理の鉄人】、【マネーの虎】、【脳カベ】などの輸出実績などもある」と、日本のテレビ番組産業の可能性について解説して頂きました。

続いて、海老沢氏からは、「過去NHKでは、英BBCとのドキュメンタリー番組共同制作や、韓国の【冬のソナタ】をBS放映した事例もあるが、テレビ番組の国際的流通ビジネスは益々盛んになっていくであろう」と、お話頂きました。


最後に、北谷教授から、「アクトビラGoogle TV など、新しいテレビ視聴スタイルが生まれており、ネットでテレビを見る時代はすでに当たり前となっている。番組のネット配信や3Dテレビ、国際的なコンテンツ流通ビジネスについて専門的な知識を持った人材の育成が急がれる。」と本フォーラムを総括して頂きました。

当日は300名以上の方々にご参加頂き、大盛況のうちに幕を閉じました。11月にはカジノ・ゲーミング産業に関するマネジメントセミナーを開催いたしますので、引き続き、ご期待下さい。

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