【シリコン・バレーのナンバー・ワン・ウォッチャー】 氏家豊氏×K.I.T.虎ノ門サロン

【シリコン・バレーのナンバー・ワン・ウォッチャーが教える若者世代の未来】をテーマに、第43回虎ノ門サロンが開催され、米国カリフォルニア州シリコンバレーにて日米企業間の投資支援等にご活躍中の氏家豊氏(SBFコンサルティング代表)に講演頂きました。

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まず始めに、毎年、米国全土のVC(ベンチャーキャピタル)資金の約4割が投入されているシリコンバレーにおける新興企業のイノベーションモデルについて、下記のように分類して頂きました。

■一点集中主義型:いろいろやるリソースがない
■成長第一主義型:そうでないとVCが投資してくれない
■モジュール・パートナーシップ型:自社のみでは完成品が出来ない
■先進性で真っ向勝負型:旧来のしがらみがない

つまり、シリコンバレー企業としてひと括りにするのではなく、状況に応じて様々なタイプに分類する事ができるという指摘はとても興味深いものでした。

また、米国ベンチャー企業の成長過程と期間についても言及され、下記4ステージに分ける事が出来ると言われていました。

試作品を開発するスタートアップ期(約18カ月)

完成品を開発するアーリーステージ期(約18カ月)

事業化を進めるエクスパンション/ミドル期(約18カ月)

産業化を進めるレイター/メザニン期(約30カ月)

合計すると、事業をスタートしてから約6~7年で産業モデルが成り立っていく計算になります。日本国内で同じ事をしようとすると、おおよそ2倍ぐらいの時間が必要になるそうで、中でも一番難しい過程が資金調達だと懸念されていました。

でも、なぜシリコンバレーばかりにVC資金が集まるのでしょうか。東海岸(IBM、GE、AT&T)と、西海岸(Google、Intel、Apple)における企業利益率の差を例に挙げ、「やはり利益率が高い企業が多い地域にVC資金が集まっていく」ともおっしゃっていました。

さらに、企業内ベンチャーや、企業間協力ベンチャー、大学初ベンチャーなど具体的な事例・データを交えながらご紹介頂き、サロン後半に入ると、参加者の皆様との質疑応答を繰り返しながら、日本の進むべき道について探求して頂き、盛況のうちに幕を閉じる事が出来ました。

次回は 「日米合作初の日本人映画監督、話題沸騰『レオニー』に賭けた夢と挑戦」と題し、映画監督・脚本家・プロデューサーとして、世界を舞台に幅広くご活躍中の松井久子氏をお迎えする予定です。

早々に定員オーバーになることが予想されますので、参加申込はお早めに願います。

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