知的創造システム専攻の加藤浩一郎先生が中心となって翻訳を行った【マイクロソフトを変革した知財戦略】が社団法人発明協会より発刊された。今回注目すべき点として、KIT虎ノ門大学院の修了生や現役の院生も翻訳者として参加している事が挙げられる。
本書はIBMとマイクロソフトを渡り歩いてきたマーシャル・フェルプス、知財戦略に造詣が深いデビット・クライン(ビジネスモデル特許戦略で有名)が共同で執筆を行っている。
単なる知的財産戦略を学ぶだけの本ではなく、難解な表現抜きで極めて読みやすく、曖昧な単語や専門的な知識を必要とせず、読み物としての面白さも持ち合わせている。
真のグローバル企業として成長、生き残っていくために必須となるであろうオープンイノベーション戦略や知的財産戦略が多くのケーススタディと共に赤裸々に語られていく。
加藤浩一郎先生のあとがきより一部引用させて頂く。
「本書を翻訳することとした動機は、原著を読んでその内容の興味深さ、貴重さ、そして何よりも"面白さ"を実感し、是非わが国でも知財業界人のみならず、一般のビジネスマン、経営者にもその内容を知ってもらい、知的財産が企業にとっていかに重要で、単に収益という面でなく色々な意味で活用が可能であることを知ってもらいたかったからである。」
特許侵害や偽物ブランド品のニュースが度々報道されているが、知財戦略が全ての企業・国家にとって重要な問題となっていく事は間違いないであろう。
...是非ともご一読願いたい。
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