「新世代デジタルコンテンツビジネスの全容」夏期集中セミナー

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7月1日、2日、3日と3日間に渡り開催されたK.I.T.虎ノ門大学院 夏期集中セミナー‘09 「新世代デジタルコンテンツビジネスの全容」が昨日修了式及び懇親会を終え、終了した。

今回も一日一日が大変内容の濃いものとなっており、参加者の皆様も、仕事を終えてからの参加でもあり、大変お疲れ様でした。

blog0702.jpg昨年度に引き続き、今回もメディアエンターテインメントビジネスに関連するトピックを取り上げ、取り分け今これから新たなビジネスが展開されようとしている内容について、国内外の著名なゲスト講師を交え、充実した3日間のセミナーが開催されました。

以下が今回の講師の皆様です。

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総合講師:北谷賢司 (ワシントン州立大学 教授 Ph.D、金沢工業大学大学院 客員教授)

<1日目>:「デジタルシネマ」「3-D」「IMAX」
~激変するシネマの世界 -その可能性を探る~

■村上 敬亮 (経済産業省 商務情報政策局 メディア・コンテンツ課 課長)
■Rob Hummel (DALSA Digital Cinema CEO)

<2日目>:「デジタル・クローズド・サーキット興行」
ライブエンタテインメントの新領域 -ナマの迫力を超えるプレゼンスへ~

■紀伊 宗之 (株式会社ティ・ジョイ 興行室長)
■Fiona Deans (Arts Alliance Media COO)

<3日目>:「デジタル・サイネージ」
~アドバタイジングの未来型とその可能性 -新鮮メディアの想像を~

■佐藤 嘉生 (株式会社インターコネクト 代表取締役社長)
■曽我 正博 (ソニー株式会社 B2Bソリューション事業本部 マーケティング部門 部門長)

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初日の講義では、デジタルシネマ、3-D、IMAXについての技術的な側面や、今年から続々と登場する3-D映画の現況についての講義が行われ、新たなデジタルシネマの世界について、大変興味深い話がありました。特に今年は3-Dデジタルシネマ元年とも言うべき、映画業界にとっては大変大事な年でもあり、その理由や、最新技術の全容について、海外の講師も交え貴重なお話を聞くことができました。
まさに今年既にスタートしている3-D映画を含めた新たなデジタルシネマ産業の始まりを感じさせる講義であり、その激変するシネマの世界の奥深さを十二分に実感させられる内容でした。

技術の進歩もさることながら、これからはコンテンツとテクノロジーの融合が鍵を握っていることは、今回の講義を通じて実感させられたことです。

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また、2日目の講義では、近年需要が高まりつつある「デジタル・クローズド・サーキット興行」の国内外の実情について講義がありました。通常映画館などは、夜の稼働率が高く、逆に昼間の稼働率は極端に低いという実情があり、それらを解決する新たなビジネスモデルとしてもデジタル・クローズド・サーキット興行が注目を集めているとのことでした。また、現代の技術を用いれば、海外で行われているコンサートや演劇など、日本でなかなか見ることのできないものなどを、衛星を使用して画像を日本へ送り、各映画館にて上映するといった事が、最近頻繁に行われ始めているという話がありました。
特にスポーツなどにおいては、映画館の大スクリーンを使ってのライブ中継を流し、大迫力の中応援するといった試みも行われているとのことでした。映画館は、ただ映画を見て楽しむというだけの場所ではなく、これからは新たなエンターテインメントを楽しむ場として生まれ変わろうとしているのかもしれません。
その他、近年の技術進歩にともない、映画配給やライブ中継に至るまで、コストをかけずにクオリティーの高い映像を楽しむ事が可能となっており、国内の映画館においても、デジタル化の波が押し寄せてきていることが分かりました。2日目は英国からアーツアライアンスメディア社のCOOであるフィオナ・ディーンズ氏にライブ映像で登場いただき、英国における現状と、また今後日本と英国でこのようなクローズド・サーキット興行を成功させるための鍵となるものは何かについて議論が交わされました。

最終日の3日目は「デジタルサイネージ」についての講義があり、このテーマもつい最近新聞や雑誌などでも大きく取り上げられ、各企業からも高い注目度を得ている内容ですが、今回は北米の現状から日本国内における状況について、グローバルな視点から、国内の実状まで全てを網羅する形での講義が実現し、参加者からも高い評価をいただきました。
特にデジタルサイネージについてはアメリカのウォールマートの事例や既に我々の生活環境にも大きな影響力を与え始めている新たなマーケティングシステムの現状について紹介があり、無意識のうちに自分達もデジタルサイネージによって、ついつい余分な買い物をしているかもしれないといったことが良く分かりました。最近では企業のだす広告費の9割以上をデジタルサイネージにシフトしている企業もあり、今後ますます過熱していくだろうとのことでした。
ゲスト講師としてお越しいただいた、株式会社インターコネクトの佐藤社長からは、「日本国内では、まだまだ始まったばかり、ストリートビジョンなどの、巨大広告塔については、これからもインタラクティブ性やライブ感をいかに出していくかによって、今後の活用の幅が一気に広がる可能性がある」との話がありました。

今回のセミナーを通じて、今まさに変化し続けているデジタルコンテンツビジネスの全容を伺うことができたのではないでしょうか。。きっと3日間では物足りないと感じている方々も多かったかもしれませんが、今現時点における最新の情報を、国内外のゲストを交えてお届けできたことは、主催者側としても大変うれしく思っています。

今後もまた最新のセミナーをお届けできればと思っていますので、ぜひご期待下さい!

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