先日毎日コミュニケーションズ×システム開発ジャーナル×K.I.T.虎ノ門大学の共催セミナーが竹橋パレスサイドビル内のセミナールームにて行われました。今回はずばりキャリアチェンジ特別セミナーと題して、現在SEとして活躍している方々など、技術系の方々が多数参加してのセミナーでしたが、3名の講師による長時間にわたるセミナーではありましたが、皆さん最後まで真剣に聞いておりました。
3名の講師は、それぞれ株式会社豆蔵代表取締役社長山岸耕二氏、キャリアインキュベーション代表取締役社長荒井裕之氏、そして本専攻の三谷宏治教授の3名が約1時間づつ講演いたしました。
株式会社豆蔵の山岸氏は、「ITを武器にビジネス領域に斬り込む ~要求開発のすすめ~」と題して講演し、「要求は「開発」するもの」と話、大事な事はユーザーからの要求を実現することだけではなく、本当に必要な事は、要求を分析しお互いに目指すべき事柄を共有していくことだということでした。発表の中では、要求分析ツリーなど、山岸氏が日常的に使用しているツールの紹介と、実際の使用方法など具体的事例を基に、説明がありました。また最後には、ITエンジニアをやめて、業務コンサルタントに転職するのでは価値がない、ITも分かり、業務も分かるから自分自身の価値が生まれるんだという言葉があり、参加していた方々には、熱心にメモを取っている方々も見受けられました。
次に登場したのは、キャリアインキュベーションの荒井氏が登場し、長年培った業務経験を生かし、現在は特にコンサルタントを目指している方々や、その中でもITコンサルタントを目指しているような方々の支援を行っているという話があった。講演の中には、「キャリアはデザインできな→自分らしいキャリアを作る」というスライドがあり、キャリア形成には自分自身の行動や考え方が必要だということでした。
特に荒井氏が紹介したキャリア理論「プランド・ハプンスタンス・セオリー」(スタンフォード大学 クランボルツ教授らにより1999年に学会誌に発表)によると、「偶然の出来事によって、キャリアが形成されていくとしても、自分にとって好ましい出来事を起こすことは可能で、主体性や努力によって最大限に活用することで力に変えることができる」とのことだった。つまり、キャリアは予期しない出来事から形成・開発され、その偶然を積極的に作り出そうということで、自分らしいキャリア形成・開発には、前向きな姿勢と、ある意味楽観的な物事の捉え方も必要とのことでした。
最後に、本専攻の三谷教授による「SEからコンサルタントへ」と題して、特に「重要思考」というキーワードを掲げて話がありました。三谷教授の講演中には、ちょっとした議論の場も設けられ、参加者どうし話し合いながら、三谷教授からの質問について真剣に取り組んでいた。模擬授業のような雰囲気の中、参加者の皆様からはもっと聞きたかったといったコメントが多く寄せられ、講演の充実度が伝わってきました。
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