虎ノ門キャンパスでは、各授業において第一線で活躍している講師陣に直接学ぶことの出来る社会人向け大学院だが、授業では時にゲストスピーカーとして、各業界のトップに講演いただき、今起きている問題を授業に取り入れ、また各業界においている出来事を生々しく語っていただく、そんな授業が繰り広げられている。
今回もチェンジマネジメント特論では、「業務・ITの変革のあり方」と題して、ブーズ・アレン・アンド・ハミルトン(株)プリンシパルの加藤 瑞樹氏にご講演いただいた。
チェンジマネジメントにおいて、業務やITの変革は重要な要素であり、それによって業務を変えよう/社会を変えようという気付きにつながるといった話や、具体的例示として、自身の会社の取り組みなども紹介いただき、また最近の動向やまた、一番知りたい「業務・ITの変革」を進めるにあたって問題や課題の特定、あるべき姿の定義、そしてそれらをどのように進めていくかについて、様々な事例を通して説明をいただいた。
問題や課題(なぜの定義)では、なぜ今変革が必要なのか、また課題や問題点を事実として見せることが重要との指摘があり、なんとなく変えていかないといけない感じがするといった、曖昧なものではなく、この変革により何がどう変わるのかを定量的、具体的に説明できるようにすることが重要となる。
また、あるべき姿の定義に関しては、トップマネジメントを巻き込むための準備として、1.事業への影響、2.実現可能性の担保、3.現場の反応を明確にし、それらを取りまとめることで、企業の本来あるべき姿を具体的に表すことが大事であるとの話があった。更には、それらを進めるための、「どうやって」という部分では、現場を巻き込みながら、また策定された施策がきちんと現場に落ちることを担保するよう、それぞれの現場レベルでのプロジェクトマネジメントがキーとなり、また最後に、もし貴方が明日プロジェクトリーダーになったら、何を心がけていけばよいかという話に対し、1.人の話をよく聞く、2.鳥の目/蟻の目を持つ、3.チーム個人、プロジェクト構成員全体の“温度感”適切に対応することであるとの話があった。
社会人の皆様にとっては、いつ自分に起こっても不思議ではない話でもあり、皆さん真剣な表情で話を聞き入っていた。
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