「日本企業の経営者の役割」 特別講演

blog070703.jpgゲストスピーカーシリーズ第2段として、今回は丸善株式会社 代表取締役社長 小城武彦氏をお招きして「日本企業の経営者の役割」と題して特別講演を行った。今回も非常に内容の濃い講演であり、終了後も参加者達からは、もっと聞きたかったという声が多く聞こえた。

小城氏は多岐に渡る業務経験をお持ちで、官→民→官*民といったような、様々な立場において職務経験をつまれて来た。特に印象的だったのは、官から民へ移るとき、自身の現場経験のなさを実感し、まさに一からのスタートだったが、思い切って転職したときにはじめて、自身が会社のトップに立ち、経営におけるリスクをとることの重さを感じたということだった。

また、新しい事業を初めようとしたときは、特に社内の「作法」、「時差」、仕事のスピード感というものは、重要でありるという話があった。今回の話の内容は、そんな社内風土の重要性や、そのトップに立つオーナーの役割についての話が中心であった。

その中でも、企業組織の2類型として、帰属型や参加型といった話があり、いわゆる日本の企業組織は帰属型であり、終身雇用や、内部昇格といったものがあり、逆に参加型はアメリカの企業に多く、職務主義的であり、経営トップも外部から調達するような風土があるということだった。これについては、どちらが良いということではなく、そういう見方があるという話しだったが、特に声を強めてお話いいただいたことは、オーナーの存在意義というものだった。

オーナーの存在の大きさというものは、特に大企業になると、全ての従業員に対して会社の掲げるビジョンがなかなか浸透せず、各事業部内で小世界が作られ、本来会社の掲げるビジョンに向かって進むべきとこが、それを見失い、負のスパイラルに陥るケースが多いということだった。

blog070703-2.jpgそこで、小城氏が最後にお話いただいたことは、オーナーはその役割として、経営理念を継続的に浸透させる活動を行うことが大事であるということと、つまり、毎日各事業所を回り、従業員とコミュニケーションを図ることで、会社の掲げるビジョンを常にリマインドさせる効果があり、それは、会社の方向性を見失わないようにする効果があるということだった。
そしてもう一つは、痛みを伴う大きな戦略展開を実行することだった。会社が大きくなればなるほど、現状維持に目が行き、なかなか思い切った行動に移ろうとしない傾向にあるという指摘があり、オーナーには、専管事項として、時には痛みを伴う戦略転換を行い、自身の経営者としての位置づけを明確にする必要があるということだった。

これは、小城氏自身がまさに経験し、また現在も実践していることであり、今回の講演は、ご自身が作成したプレゼンテーションであったが、本当に最初から最後まで小城氏の世界に引き込まれるように、参加者全員真剣な面持ちで聞き入っていた。プレゼンテーションの素晴らしさもさることながら、まさにオーナーの存在の大きさを知る「日本の企業の経営者の役割」を肌で感じさせる講演だった。

最後に、成長している企業は、オーナー自身が成長している企業だという言葉があった。オーナー自身が自らの成長をストップすれば、企業自体もそれで成長が止まってしまうという話であった。

次回の特別講演は、7月10日(火)19:00~ 「『論語と算盤』型資本主義とは何か」と題し、シブサワ・アンド・カンパニー 代表取締役社長 渋澤 健氏にご講演をいただきます!

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