キャリアアップセミナー 「知財スキル標準」プロジェクトと知財キャリアの今後について

careerup0123.jpgキャリアアップセミナー 1月23日
「知財スキル標準」プロジェクトと知財キャリアの今後について

1月23日から27日まで4回に渡って行われる東京・虎ノ門キャンパス キャリアアップセミナー2007だが、初回は「知財スキル標準」プロジェクトと知財キャリアの今後についてと題し、知的創造システム専攻杉光教授による特別講義があった。

「知財スキル標準」プロジェクトは、経済産業省からの委託を受け、杉光教授が進めているプロジェクトだが、今回はその内容の一部を説明いただき、私も専門分野ではなかったが、話しを聞いていると非常に興味深いものがあった。

例えば、この「知財スキル標準」だが、ITスキルスタンダードというものは、聞いたことがある人がいるかもしれないが、その知財版といった感じで、様々な指標が記されている。しかし、ここで重要なことは、知的財産に関する実務能力(業務上において問題を発見・解決できる能力)を重視していることである。この実務能力に関して、この「知財スキル標準」では、知財人材育成に有用な「ものさし」を提供しようというものである。

その中身は、本当に細かくレベル分けされており、またどういった能力(実務能力)が必要なのかが記されており、これらを基に、企業などでは人材育成に役立てることが可能となる。

いわゆるキャリアアップに必要な指標と言うわけであるが、話の中でなるほどと思ったのは、これまで皆さんも様々な講習会などを受けてこられたかもしれないが、行ってみるとレベルが高かったり、あるいは低すぎて満足できなかったなどといった経験があるかもしれない。しかし、この「知財スキル標準」のような指標が出来ることにより、人材育成の観点からも、非常に明確なターゲットを絞り込み、教育側も、またそれを受ける側にとっても大きなメリットがあると言うことである。

このような新しい指標作りに金沢工業大学も取り組んでいるわけだが、ますます注目されることは間違いない。今の知財業界において、キャリアアップやキャリアチェンジを考えている方には、この「知財スキル標準」はますます気になるところである。

また、特別講義の後には、本専攻の修了生による座談会などがあり、ご自身のキャリアアップやキャリアチェンジについてプレゼンテーションがあった。また、本専攻で身につけたことがどのように生かされているかなどの質問には、特許事務所にお勤めの修了生からは、本専攻の特許実務演習やソフトウェア特許など、実際に明細書を書くような授業があり、それは今でも十分仕事に生かされているということだった。また、たまに知的創造システム専攻での授業内容を振り返って、授業でもらった資料などを見ながら仕事をしたりしているといった話もあった。

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