Web2.0時代の仕事力 ~超ロジカルシンキング、コンセプト力が求められる~

こんにちは! 第一期生の渡邊です。
皆さん KIT虎ノ門サロンご存知でしょうか?!
昨夜、第10回目のサロンが開催されましたので、このサロンの魅力と今回の熱いトークセッションの内容を緊急レポートさせていただきます。KIT虎ノ門サロンは、毎回、外部から各業界の最前線で活躍されている著名実務家の方々を講師としてお招きして、ご講演いただき、後半は参加者(修了生と在学生)と質疑応答、ディスカッションをするといったスタイルになっています。

毎回、モデレータの方やKIT虎ノ門スタッフをはじめとする大学院関係各位のご努力もあって、企業サイドでも講演招聘が大変困難な大物キーパーソンが登場して、熱い語りが繰りひろげられております。過去においても、佐野元春・渡辺美里・TMネットワーク・DREAMS COME TRUEなどを育てあげ、名実共に日本一の音楽プロデューサーでありながら、プレイステーションまでも開発してしまった(株)ポニーキャニオン取締役の高橋裕二氏をはじめとして、信じ難い講演者のラインナップであり、その分野も多岐にわたっております。

大学院のご好意もあって参加費用は無料になっておりますので、是非、この熱いトークセッションを一人でも多くの方に体感していただければと思います。

さて、このサロンの魅力をお伝えしたところで、続いて、今回開催されたサロンの内容をご報告させていただきます。

 


東洋経済新報社Think !

今回は、東洋経済新報社Think!編集長の藤安美奈子氏がゲストでありました(ちなみに私の卒業大学の同じ学科の先輩です)。

そこで、この「Think!」についてでありますが、修了生や在学生の皆さんの中にも、この季刊誌を購読しながら実践的なビジネストレーニングをおこなわれている方も多いのではないでしょうか?

会社経営を行っている方、コンサルファームで仕事をされている方、企業の経営企画等のマネジメント部門に所属する方が必読であるのはもちろんのことですが、キャリアアップ志向が強くてビジネスフロンティアパーソンを目指されている方には、どうしても、読んでいただきたい一冊であります。


この「Think!」の魅力を端的に紹介するとすれば、以下のような点にあると思われます。
 

1)MBA的なビジネストレーニングに関して、コンサルファームや企業の経営企画等に所属しない人間でも、自己修得が可能な編集内容になっていること

 

2)毎回、一貫したテーマ設定の中で、当該テーマにおいてプロの執筆者が、その考察の中で、最新の論点を提起したり、その論証がおこなわれていること(単なるトピック紹介ではない)

3)上記2)の論点に対して、読む側が仮説検証したくなる(仮説検証を可能とする)編集内容になっていること

4)加えて、全体の校正も含めて、極めてアカデミックであり、理解を進めていくためには、読む側がポジティブに勉強せざるをえない編集内容になっていること・・・以上を挙げることができます。

 

 

 

「Think!」と私自身の出会いでありますが、現在所属する企業において、ベンチャー起業支援のビジネスプランコンテストである「ビジネスジャパンオープン」を協催していた際に、その審査委員長であった大前研一さんから、創刊間近であった本誌を薦められたのが最初でありました。

その後、創刊号以後も今日まで精読を心がけ、仮説検証テーマに基づく論証や最新論点は、できるだけ理解・修得を心がけながら、本学大学院在学時の卒業論文においても、約50前後の引用文献の中で3つ程度はこの「Think!」から引用させていただいたことを記憶しております。

とりわけ、在学生の方々は、知的創造システム専攻が推進しております「ポートフォリオインテリジェンス」においてコンピテンシーモデルの自己形成を目指しはじめた頃であると思われますが、本誌が求める「超ロジカルシンキング」は、その手法・哲学ともに、大いに参考になると思われます。

前置きが長くなりましたが、昨夜、大変熱いトークセッションが展開されました「Web2.0時代」と「超ロジカルシンキング」についての感想であります。

 

私個人としては、このWeb2.0時代、かなり面白い時代が招来したと実感しております。

現在、会社人としての業務の中で、企業の中長期成長戦略を、現場力を引き出せるイノベーションから考察・設計・実践しているのですが、従来の最新技術の導出をメインとしたベンダー型企業やフロント型企業ではない、一般的なメーカー企業(いわゆるイネーブラー型企業)においても、十分に勝算の見込みがあるビジネスモデルが創出できる時代がきたと感じております。

それは、技術的な成果のオープンが加速化しつつありますので、リターンの源泉は、そのプラットホームを活用したビジネスモデル、とりわけ、顧客基盤といった情報財を認識したビジネスモデルにパワーシフトする可能性が大きいからであります。

最近では、企業が競争優位を確保するためには、従来の、ロジカルシンキングレベルの戦略設計・施策実践能力程度では全く通用しなくなっています。

自分たちの強みに対して、現状把握のみならず未来図もあわせてバリューマネジメントしながら、技術・手法・人材・資金も含めて、瞬時に、科学的かつ斬新なマッシュアップモデルを設計・実行できるビジネスプロデューサーが強く求められていることを強く感じています。

藤安氏

昨夜、講演者の藤安美奈子氏が論証されていましたように、梅田望夫氏が、その著書の中で主張されているように、「専門知識を持っている、何かを記憶している頭の良さでアピールするタイプの価値が下がる」という点は全く同感であります。

また、大前研一氏の見解を引用されていましたように、「この新たなビジネス構造の変化の下においては、物事の本質をつかむ全体的な思考能力に加えて、新しいものを発想し実行していく能力、すなわち、コンセプト力が重要である」という点に、この時代における勝者の方向性が全て集約されていると思いました。

更に、そのコンセプト(構想力)の創出においては、齋藤嘉則氏が論証されていますように、コンセプト実現のためのロジック力も不可欠であることも明解であると思います。

Web2.0時代は、広義に解すれば、ユビキタスも含めたイノベーション2.0、マーケティング2.0といったように、いろんな要素の伸張が嘱望されるため、藤安美奈子氏が力説されていましたように、この「Think!」自体の今後の方向性も、従来のロジカルシンキングを昇華させて、現時点では、論理性を突き詰めた「超ロジカルシンキング」として、その手法・論証を確立できてはいますが、今後は、この新たな時代においても、斬新かつ科学的なコンセプトを創発可能とする手法や論証への取組みが重要であると思いました。

また、そのようなチャレンジに着手し始めた同誌の今後については、大いに期待できると感じました。

最後になります、RIKICHIさんがコメントされていましたように、この時代、最終的には、人間そのもの(人間力)が重要であると思います。

今回のサロンにおいては、Web2.0時代に適合できる「個のあり方(人材2.0)」といった大きな論点を顕在化することができた貴重な夕べでもありました。

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コメント(1)

サロンでは、Think!の強みや活用法など独自の利用法をみなさんとシェアしていただきありがとうございました。

参加の修了生にはまだ、Think!を認知していない方もいらっしゃったようです。ですが、渡邊さんのプレゼンの効果もあり「一度じっくり読んでみます」という方もいました。

虎ノ門キャンパスのライブラリーにも、本誌を仕入れておかないといけませんね(笑)

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