前学期にデジタル著作権特論を担当された市村直也客員教授を含めた10名の知的財産プロフェショナルコースの院生の方々で行っているゼミを「市村ゼミ」と院生皆さんがよんでいます。仕事、プライベート、勉強の両立だけでも忙しいはずの院生の方々だが、ゼミまで行うには何か理由があるのではないかと思い、見学させてもらった。
この市村ゼミでは10名の知的財産プロフェショナルコースの方々が「著作権をもっと勉強したい」という希望から後学期より隔週で行われている。修了間近の院生の方々は修士論文にポートフォリオ、そして課題や宿題で大忙しなはずだが、ゼミもこなす勉学へのハングリーさには脱帽である。
ゼミの概要は北海道大学大学院法学研究科 田村善之教授の著書をベーステキストとして討論される。隔週100ページにも及ぶリーディングを行い、ゼミの中でもチームに別れそれぞれリーディングから見つけた議題をプレゼンする。このゼミの勉強量だけでも他のクラスと変わらない量だろう。まずそれぞれのチームがプレゼンを開始した。田村氏の本質を紹介の後に、異論・反論意見を発表し、最後に市村客員教授も参加し全体で話し合う。ここからがゼミのすごいところだろう。市村客員教授がそれぞれのプレゼンターにさらに深い質問をし、さらに理解度を深めていく。市村先生から出てくる異論・反論意見に合った判例の数も相当なものだった。プレゼンで補えなかった判例の歴史的部分をリスナー側がさらにくわしく補足し、市村先生からもプロフェッショナルな意見もたくさん出てくる。そしてあっという間に終了時間となった。
ゼミの始まりから終わりまで、一度もネガティブな意見は無かった。よって議題にブレーキをかける事無くすすみ、それぞれの異論・反論意見が時間内に相当深く掘り下げられたと思う。ゼミの進行ペースもかなりのもので、その理由の一つに市村客員教授のバックグラウンドの豊富さだと院生の方は言う。普段先生が勉強されている量も相当なものだと伺える。
ゼミが終わると虎ノ門の居酒屋に全員移動し少し遅い食事(飲み会)となる。ここではみんなリラックスして仕事や学校生活の話をするのだが、やはりここでも著作権の話は止まなかった。
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