「米の失業率5.2%に改善」

2月5日の日本経済新聞の一面、「米の失業率5.2%に改善」との小さな見出しに目がいった。2001年9月以来の低水準とのこと。

アメリカの北東部、バーモント州に位置する大学(セントマイケルズ大学)に留学していた私は、「アメリカって貧富の差が大きいなあ」とつくづく思っていた。本や新聞により思うのではなく、町に繰り出すたびに思っていた。ストリートの端に座り込んで紙コップ片手にひたすらお金をその中に入れてくれる人を待つ浮浪者は少なくなかった。それはボストンやニューヨークの大都市でも同じで、その浮浪者の中には、楽器なしでだだひたすら歌っている人もおり、「俺はただじっと座って小銭を待っているのではなく、歌を聞かせてやってるんだから何かくれよ」といった雰囲気が漂っている場合もあった。

大学で知り合ったアメリカ人は、「(アメリカで)就職先の仕事内容は、大学で専攻した分野が基本」と言っていたし、たまたま進路相談の職員と話したときも、「アメリカの企業では基本的に1から教えることはしない」と言っていたのを覚えている。

私が受けていた授業で、教授が「ここ最近のアメリカで、高校3年生の何割が大学へ進学すると思う?」
と質問し、私は「60%」と答えたのを覚えている。しかし答えは全くはずれで、正解は約30%ということだった。 約7割が大学に進学しない理由の1つとして「費用を用意できない」が結構大きな割合を占めることもその教授は付け加えた。

「米の失業率5.2%に改善」、との小さな見出しに、今回は思い出したことをただただ断片的に書いてみた。

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コメント(2)

私はアメリカの大学を出て、しかも現地で働いた経験があるので、貧富の格差を肌で実感しておりました。失業率が5.2%になったとしてもこの数字に出てこない人たちがかなりの数に及ぶことだと思います。ただ救いなのは、誰かが必ず救いの手を差し伸べてくれるということ。望むものにチャンスを与える、アメリカらしいと言えばアメリカらしいのかもしれません。

アメリカでの、「恵まれない方々に少しでも力になろう」いう活動が盛んにあったり、意識が高かったりすることに驚きました。失業率をもっと改善させるにはどうしたらいいのか、との問題は簡単ではないのでしょうが、その人自身の問題でもあることがあるのですよね。

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