本大学院知的創造システム専攻に所属する久野敦司さんが、創造的ITプロフェッショナルコースの専任教授である服部進実氏、同コース専任助教授の私、中沢実の指導のもとで行った研究について、1月19日~1月20日に行われた情報処理学会のマルチメディア通信と分散処理研究会にて学外発表を行った。これで、12月に発表した上田氏についでの学会発表者となった。
久野氏は、本大学院入学当初より、ユビキタスセンサーネットワーク関連の研究開発を希望し、研究調査・設計・開発を進めている。社会人でもあるため、平日夜間、毎週土曜日に、虎ノ門キャンパスにて研究やゼミを進めており、その成果発表となった。
なお、久野氏が行っている「研究タイトル」と「概要」は以下のとおりである。
タイトル:「植物生体電位信号を用いたユビキタス多機能センサーシステム」
--概要--
これまでの常識を少々打ち破るような新たなる試みであり、従来の機械的センサー(湿度計、温度計、光検知、加速度等)と異なり、植物の生体電位信号から得られる情報に基づくユビキタス多機能センサーシステムの発表となった。
これまでのように多種類のセンサーが社会のいたる所に配置されてしまうと、人々のプライバシーは保てなくなり、人もセンサーを意識してしまう可能性が高い。そこで、植物をセンサーとして用いることで、この問題点を解決しようとしている。
人を教師とする学習プロセスの実行による知識情報の利用に関してのみ、植物の生体信号を、センシングデータとして利用することができるようにする。即ち、植物は人の協力無しには、センシング能力を得ることができないため、プライバシーが保つことが可能となる。
このための、植物の状態認識をしつつ、XML化することで、知識情報として活用していこうというプロジェクトである。そのための植物の変化を読み取るための特徴ベクトルの生成処理から知識情報の生成を含めた発表が行われた。
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今後も、続々と本知的創造システム専攻の院生による学外発表が行われる予定である。
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