本知的創造システム専攻に限った話ではないが、金沢工業大学では、現在、個人別のポータルサイトの提供を中心として、eユニバーシティを目指した一連のWEBを活用した学習支援システムを構築することで、特色ある教育を支える重要なIT基盤の整備を行っている。(情報処理サービスセンター)
特に本専攻における主なWEBシステムを紹介すると、学生毎に作成された個人別のホームページを通して、全学生に共通するお知らせの類や、シラバス(学習支援計画書)、書誌情報、企業情報、そして休講・補講情報などの修学に必要な詳細な情報がネットワーク上に展開されている。
さらに科目情報や個別情報として、履修時間割や成績の照会をはじめ、履修している科目の講義ノートや参考資料、さらには実際の講義VOD(Video On Demand)など、個々の学生にOne to Oneの修学情報をWEBを介して提供しており、修学を広範囲にわたって支援する仕組みが構築されている。
このように知的創造システム専攻のみならず金沢工業大学全体において、入学から修了までの課題・レポート類を蓄えることによって、本学で学んだ「知」のポートフォリオの電子化・データベース化が計画され、一部実施もなされている。
さらに、個々の学生毎に修学情報・指導情報等の詳細な情報がデータベース化され、一人ひとりの能力を伸ばしていくための情報の集積とセキュリティの確保が目的である。
本知的創造システム専攻では、上記のポータルサイトを中心とした個々人への情報提供だけではなく、自分の不得意な分野や理解しづらい箇所を、自分のペースで学習すると共に、教員とのコミュニケーションの場や、院生が主体となって互いに議論をしながら学習を進めていく協調学習を通して、「知識」だけでなく創造的な「知恵」を生み出す能動的な学習の場としてのWEBシステムの作成を行っている。
そのために、一部関係科目や専修科目においては、電子掲示板や自由にページ作成可能なWikiシステムを導入している。
主に創造的ITプロフェッショナルコースに関するいくつかの関係科目・専修科目や、知的財産プロフェッショナルの専修科目に利用されており、コミュニケーションの場としての利用がなされている。単なる掲示板というよりは、徐々に知の集積場所としての価値も上がりつつあると考えている。
当然、今後は個別のポートフォリオの電子化への対応や、協調作業空間としての機能の充実など、実現したい機能は山積されているが、個人の空間としてのポータルサイト、協調作業空間としてのWikiシステムとして、利用され続けてもらえるよう努力していきたい。
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