『2007年7月』アーカイブ

5日間のKIT次世代リーダー養成夏期集中セミナーで、「知的財産マネジメントの本質」を徹底講義!

シリーズでご紹介する、夏期集中セミナーの概要!企業向けセミナーとしてはじめての企画ではありますが、どれも非常に魅力のある講義がそろっており、5日間の暑い講義が展開されます!

第五回目は「世界の模倣品の現状とその対策」です。

【担当講師紹介】
村木清司
松原・村木国際特許事務所 代表パートナー/弁理士
金沢工業大学 客員教授


【講義概要】
日本政府は模倣品・海賊版不拡散条約を提唱している。模倣品問題は、単に企業の損失だけではなく、商品の安全性を脅かし、テロ組織の資金源となるなど深刻な社会問題を引き起こしている。そのような状況下で企業は何を考え、どのような対策をとるべきであろうか。商標マネージメントや水際措置の有効性を含めて言及する。

 


村木清司客員教授は本専攻において「意匠・商標特論 (平成20年度は商標法令特論3)」をご担当いただいております。


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5日間のKIT次世代リーダー養成夏期集中セミナーで、「知的財産マネジメントの本質」を徹底講義!

シリーズでご紹介する、夏期集中セミナーの概要!企業向けセミナーとしてはじめての企画ではありますが、どれも非常に魅力のある講義がそろっており、5日間の暑い講義が展開されます!

第五回目は「知的財産マネジメント特論」です。

【担当講師紹介】
丸島儀一
キヤノン(株) 顧問
金沢工業大学 教授


【講義概要】
企業における知的財産戦略の立案・実行は、競争優位を確保するために極めて重要であり、そのための知的財産マネジメント体制の整備・確立は急務である。本講義においては、企業における知的財産マネジメントは競争優位を確保するためにどうあるべきか、という点について、わが国トップ企業における長年の実務経験をベースとして述べる。

 

丸島儀一教授は本専攻において「知的財産マネジメント特論」をご担当いただいております。


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第16回KIT虎ノ門サロンは、「今、世界のジャーナリズムは・・・」~グローリズムの中での日本の課題~と題して、講談社 クーリエ・ジャポン編集長 古賀義章氏をお迎えして行われた。

古賀氏はこれまで、様々な情報誌などにおいて、自らカメラを片手に世界中の情報を求め駆け巡ってきた。特に、今回のサロンでは、お隣の国の情勢についてや、アラブ諸国における現状などを自らの体験に基づいてリアルなお話を聞かせていただいた。

blog070723.jpg現在編集長を務めている「クーリエ・ジャポン」は、世界中の情報誌を日本語訳し、いわゆる一つの世界的イベントや出来事に対して、日本のみならず、その他の国々ではどのように捉えられているのかを、このクーリエ・ジャポンではそのまま取り上げている。いわゆる、その雑誌をみれば、世界中の人々の関心事や、また意見など、各国々の人々の考え方や物事の捉え方が分かる、そんな雑誌を手がけている。

非常に斬新で面白い内容だと思うとともに、グローバルな世界にいる中で、日本の情報のみを耳にしていては、実際世界規模でその中身を見たとき、もしかしたら大きなパラダイムシフトがそこから生まれるかもしれない。そんな風に思える内容だった。

特に今回の話の中で取り上げえられた、アメリカで起きた同時多発テロ事件などでは、その国々での取り上げ方や、国民の意見は全く違うものであり、また、写真一つにしても、その描写の仕方や、自分の立ち位置の違いで、さっきまで思っていた感情までもが、180度変わってしまうことがあるという話があった。

今回のサロンの話を聞いていて、このクーリエ・ジャポンが届けようとしている内容は、非常に斬新であり、しかもグローバルな視点から物事を捉えられるところに、非常に大きな意味を感じた。

まだ、読んだことのない方は是非一度ご覧ください。

5日間のKIT次世代リーダー養成夏期集中セミナーで、「経営の基本」を徹底講義!

シリーズでご紹介する、夏期集中セミナーの概要!企業向けセミナーとしてはじめての企画ではありますが、どれも非常に魅力のある講義がそろっており、5日間の暑い講義が展開されます!

第四回目は「チェンジマネジメント特論」です。

【担当講師紹介】
山田英二
前グローブ・インターナショナル・パートナーズディレクター
金沢工業大学 客員教授


【講義概要】
チェンジ・マネジメントは、現代経営の中核課題であると同時に、方法論としても確立されつつある。一般的に人は変化を好まない傾向があり、変革の波に巻き込んでいくためには、充分に練られた計画が必要となる。当講義では、危機意識を高める、ビジョンを作るなどの、ジョン・コッター教授が提唱した企業変革の8ステップに照らし合わせ、日本における企業変革のケーススタディを行う。

 

山田英二客員教授は本専攻において「チェンジマネジメント特論」をご担当いただいております。


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5日間のKIT次世代リーダー養成夏期集中セミナーで、「経営の基本」を徹底講義!

シリーズでご紹介する、夏期集中セミナーの概要!企業向けセミナーとしてはじめての企画ではありますが、どれも非常に魅力のある講義がそろっており、5日間の暑い講義が展開されます!

第三回目は「企業財務特論」です。

【担当講師紹介】
大信田 博之
(株)KPMG FAS代表取締役パートナー
金沢工業大学 客員教授


【講義概要】
財務分析の基礎に触れた後、DCF法による企業価値評価のトレーニングを行う。その他にもいくつかのデューデリジェンスに関わる要素を絡め、財務的視点で企業を分析する方法論を修得する。また、新聞等でも取り上げられることの多くなった、M&A、財務視点からの企業再生、三角合併など、企業財務が応用される場面についても、事例を踏まえながら解説を加える。


大信田博之客員教授は本専攻において「企業財務特論(基礎編)企業財務特論(応用編)」をご担当いただいております。


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5日間のKIT次世代リーダー養成夏期集中セミナーで、「経営の基本」を徹底講義!

シリーズでご紹介する、夏期集中セミナーの概要!企業向けセミナーとしてはじめての企画ではありますが、どれも非常に魅力のある講義がそろっており、5日間の暑い講義が展開されます!

第二回目は「マーケティング特論」です。

【担当講師紹介】
山口信和
エスティローダーグループオブカンパニーズ(株) 取締役副社長
金沢工業大学 客員教授


【講義概要】
講義の前半では、マーケティングの5P(Product/Price/Place/Promotion+People)を始めとする概念を学習し、全体を俯瞰できるレベルの基礎知識修得を目指す。その上で、エスティローダーグループで展開しているプレステージマーケティングの実例などを交えながらスタディを進め、マーケティングを実学として認識できるようにする。


山口信和客員教授は本専攻において「マーケティング特論(基礎編)」をご担当いただいております。


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5日間のKIT次世代リーダー養成夏期集中セミナーで、「経営の基本」を徹底講義!
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本日よりシリーズで夏期集中セミナーの概要をご紹介します!企業向けセミナーとしてはじめての企画ではありますが、どれも非常に魅力のある講義がそろっており、5日間の暑い講義が展開されます!

第一回目は「企業戦略特論」です。

【担当講師紹介】
冨山和彦
(株)経営共創基盤 代表取締役CEO
金沢工業大学 客員教授


【講義概要】
今後の我が国の経営においては、情理と合理のバランスに基づく的確な意思決定のみならず、事業モデルを効果的に資本市場に映し出していく能力が不可欠となる。この講義では、企業再生やM&Aなどに関わる具体的事例も交えながら、21世紀の日本企業におけるあるべき経営アプローチについて議論を進める。

冨山客員教授は本専攻において「企業戦略特論(応用編)」をご担当いただいております。


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「戦わない経営」 ~その心と実践~
講師:浜口 隆則氏

前期特別講演の最後は、「戦わない経営」著者であり、株式会社ビジネスバンク 代表取締役の浜口 隆則氏をお招きしてAmazon.comで一位となったこの本の内容を含め、資本市場における経営者(社長とはどうあるべきか)についてお話をいただきました。

浜口氏だが、ご自身も起業家としてこのビジネスバンクを立ち上げ、これまで様々な起業家の方々の支援をされてきたという話があり、「自分自身も起業家を支援する起業家です。」という自己紹介があり、特に現在進めている事業の内容は幅が広いが、その中でもオープンオフィスという、起業家の方々へ個人のオフィスを提供する仕事を展開しており、現在約500社近い起業家の方々のお世話をしているとのことだった。そのほか、会計事務所や、ベンチャーキャピタル、コンサルティングなど、自社の目標でもある「日本の開業率を10%に引き上げます!」という目標に向かって邁進している。

そんな浜口氏が今回紹介いただいたのが、「戦わない経営」の中身についてだが、それはいわゆるポジショニングの観点から、ブルーオーシャン戦略のような展開を目指す方法論ではなく、日常の中で社会人が常に感じているものとの戦いを、いかに軽減し、或いはなくすことが、「戦わない経営」を行う重要なポイントだという話があった。

その戦いとは:
1. お客さんと戦い 
2. 競合他社と戦い 
3. チームの仲間同士で戦い 
4. 力業者と戦い 
5. お金と戦い 
6. 時間と戦い 
7. 世の中の動きと戦い 
8. 自分自身と戦い

blog070717.jpg確かに全てではなくとも必ず日常的にこれらのものと戦いストレスを感じている方は多いような気がした。そんな中、人生に大きな影響を与える3つのストレスとして、1.お金のストレス 2.好きなことが出来ないストレス 3.人間関係のストレスという話があった。この3つのストレスをいかになくすようにするかが、戦わない経営を行ううえでも重要でありまた、もう一つ面白いと思ったのが、「メンタルブロック」という話の中で、人は思い込みによって日常の仕事から受けなくてもよいストレスを感じているケースが多く、逆に、そのメンタルブロックを取り払うことで、仕事に対する考え方を「リフレーミング」することにより、日常の経営が「ストレスの発生源」から「癒しの発生源」に転換することも出来るという話があった。また、経営者である社長はまさに人の幸せに貢献できる人であり、社長は最も幸せになりやすいはずだということだった。

そんな中、今回は色々と講演の中で自分自身について振り返るちょっとした演習なども行い、浜口氏からは、自分自身の幸せについて真剣に考えたことはあまりないのではないかという質問があり、人は幸せについて無知な部分があるという指摘があった。そしてそこから導き出された答えが、社長は幸せの専門家でなければ経営は長続きしないということだった。

戦わない経営の定義とは「関わる人を幸せにする経営」であり、幸福追求型の経営であるという話があった。自分自身の幸せについて真剣に考え、それを追求することでその幸せは伝染するとう話は、これまで数多くの起業家を手助けし、一緒に幸福を追求し、また仲間を大切にしてきた浜口氏の長年の経験からでた1つの大きな答えだと思った。

どの事業にも確かにお客さんがいたり、必ずその先には人とのつながりがあると思うが、外だけではなく、自分達の会社の身の回りでもチームの一員として毎日接している人たちがいたりする、最後に浜口氏の話の中で30人のリスト作りという話があり、これは、身の回りの方々で、是非「すきあらばその人を喜ばそう(幸せにしよう)と思う人達の名前を書いて、それを日々確認しながら行動するように心がけて見ましょう」という話があった。

是非皆様も、小さなことから周りを幸せにする第一歩をまずは踏んで見ましょう!そして自分自身の幸せを考えることも忘れずに!

「論語と算盤」型資本主義とは何か ~渋沢栄一の企業家精神~

blog070710.jpgゲストスピーカーシリーズ最後は「論語と算盤」 ~渋沢栄一の企業家精神~と題し、シブサワ・アンド・カンパニー(株)代表取締役の渋沢健氏にご講演いただきました。渋沢氏は日本資本主義の父と呼ばれた渋沢栄一氏の血筋を受け継ぐ方であり、現在はヘッジファンド、ベンチャーキャピタルファンド、バイアウトファンド等を含む「オルタナティブ投資」を専門とする独立系の運用コンサルタントとしてご活躍されている。

講演いただいた内容には、上場の意義、ファンド投資収益の根源、ファンドの収益源について、渋沢氏のこれまでの経験を踏まえた、考え方に基づいた説明があった。特に企業価値と市場価格の差異によって、ファンドの収益が決まることは明白だが、最近では投資会社による企業の買収などがよくメディアに取りざたされているが、これは「ファンド資本主義」であり、合理的な資金の運用や企業価値の向上を目的として、色々な価値観が混在する中、良い面もあり、また難しい面も存在するという話があった。また、これだけ市場価格の変動が激しい中においては、経営者がその同じ時間軸に立つことは非常に難しいといった話があった。

blog070710-2.jpgしかしながら、いかに企業価値を高めるため、また収益を高めるために事業を拡大させたとしても、一番重要なことは、「経営者一人が大富豪になっても、そのために社会の多数が貧困に陥るようなことでは、正常な事業とは言えない、またその幸福を永続することができない」(「論語と算盤」)という言葉があった。まさに、「正しい道理の富でなければその富は永続することができない。論語と算盤という懸け離れたものを一致させる事が今日のきわめて大切な務めである。」(「論語と算盤」)という話は、全ての根源にかかる重要な言葉であると思った。

また、お話の中には「元気振興の急務」という内容があり、「堅実なる事業に就て何処までも大胆に、剛健にやれといふのである。」(「論語と算盤」)という一文があった。これは、日々を無事に過ごすことができればそれでよいといったような考えは非常に危険だということであり、まさに守りに入るというよりも、もっと大いに計画もし、発展もして、世界との競争に向けて進むべきだという話だった。まさに現代社会を見据えた言葉だと思った。

blog070710-3.jpgもう一つ非常に印象に残ったことは、「常識とは何か」というところで紹介された「Good To Great」Jim Colliins著ビジョナリー・カンパニー2 -飛躍の法則からの一部分で、実際にGoodカンパニーは多くいるが、Greatカンパニーは少ない、それは、もともと皆がGoodカンパニーを目指しており、そういった教育を受けてきているからだという話があった。また、それではGreatカンパニーはやはり超一流の大企業なのかというと、全くそうではなく、無名の企業であったりするということだった。だが、いったい何がGoodからGreatに変えるのかというと、それは、何が経済エンジンであるかを知ることから始まり、それだけではなく、情熱を持って取り組むことができ、更には、どういった部分で自分達が世界一になれるかということを常に考えることがGreatカンパニーになる秘訣だということだった。これは、渋沢栄一氏の言葉にもある「『智』、『情』、『意』の三者が権衡を保ち平等に発達したものが完全の常識だ」という言葉からも、まさに『智』は知識:知ることであり、『情』は知るだけではなく行動する情熱を持つことであり、『意』は自分のするべき道を明確にし、常にWillの心をもつことだと話している。これは普遍的な考えであり、当たり前の事を、当たり前にやることの難しさを再認識させられるような話だった。

最後に、資本主義社会の中の資本家とはいったいどこにいるのか?という話の中で、大事なことは、お金を集めることもしかり、それをいかに使っていくかということを考え、経済界の進歩に貢献しなくては、国家の繁栄は望めないという話があった。お金持ちでなくては何もできないということはなく、最近では個人投資家なども増え、お金をいかに増やし、またそれを使っていくかを考え、経済に貢献することが、今後ますます重要となるということだった。

今回のゲストスピーカーシリーズでは、どれも非常に内容の濃いものばかりであり、また自身の経験を元に、資本市場の論点を浮き彫りにし、そして今後必要となる企業経営上の論点について様々な視点からお話をいただくことができた。

渋沢健氏が書かれているブログのご紹介:渋沢栄一の「論語と算盤」を、今考える皆様も是非ご覧ください。

次回は、ゲストスピーカーシリーズとは異なるが、株式会社ビジネスバンク 代表取締役 浜口隆則氏による「戦わない経営」その心と実践と題してご講演をいただきます。

株式会社 国際戦略デザイン研究所が出したMOTランキングに、金沢工業大学大学院 知的創造システム専攻が登録されている69校のうち8位にランクされました。

これは、公開情報を元に「学生」「教員」「カリキュラム」「インフラ」「オープンネットワーク」「パフォーマンス」「マネジメント」の7つの観点から評価・分析を行った結果となっております。

本専攻では、ITを基盤としたビジネス並びに知財を学べる文理融合型の大学院であり、その中のMOT領域についてこのような評価を得ることができました。

もちろんまだまだこれだけではない知的創造システム専攻ですが、今後もこのような結果に甘んじることなく、皆様に必要とされる大学院を目指して行きたいと思います。

MOT&MBAランキング(国際戦略デザイン研究所提供)をご覧になる方はこちら

blog070703.jpgゲストスピーカーシリーズ第2段として、今回は丸善株式会社 代表取締役社長 小城武彦氏をお招きして「日本企業の経営者の役割」と題して特別講演を行った。今回も非常に内容の濃い講演であり、終了後も参加者達からは、もっと聞きたかったという声が多く聞こえた。

小城氏は多岐に渡る業務経験をお持ちで、官→民→官*民といったような、様々な立場において職務経験をつまれて来た。特に印象的だったのは、官から民へ移るとき、自身の現場経験のなさを実感し、まさに一からのスタートだったが、思い切って転職したときにはじめて、自身が会社のトップに立ち、経営におけるリスクをとることの重さを感じたということだった。

また、新しい事業を初めようとしたときは、特に社内の「作法」、「時差」、仕事のスピード感というものは、重要でありるという話があった。今回の話の内容は、そんな社内風土の重要性や、そのトップに立つオーナーの役割についての話が中心であった。

その中でも、企業組織の2類型として、帰属型や参加型といった話があり、いわゆる日本の企業組織は帰属型であり、終身雇用や、内部昇格といったものがあり、逆に参加型はアメリカの企業に多く、職務主義的であり、経営トップも外部から調達するような風土があるということだった。これについては、どちらが良いということではなく、そういう見方があるという話しだったが、特に声を強めてお話いいただいたことは、オーナーの存在意義というものだった。

オーナーの存在の大きさというものは、特に大企業になると、全ての従業員に対して会社の掲げるビジョンがなかなか浸透せず、各事業部内で小世界が作られ、本来会社の掲げるビジョンに向かって進むべきとこが、それを見失い、負のスパイラルに陥るケースが多いということだった。

blog070703-2.jpgそこで、小城氏が最後にお話いただいたことは、オーナーはその役割として、経営理念を継続的に浸透させる活動を行うことが大事であるということと、つまり、毎日各事業所を回り、従業員とコミュニケーションを図ることで、会社の掲げるビジョンを常にリマインドさせる効果があり、それは、会社の方向性を見失わないようにする効果があるということだった。
そしてもう一つは、痛みを伴う大きな戦略展開を実行することだった。会社が大きくなればなるほど、現状維持に目が行き、なかなか思い切った行動に移ろうとしない傾向にあるという指摘があり、オーナーには、専管事項として、時には痛みを伴う戦略転換を行い、自身の経営者としての位置づけを明確にする必要があるということだった。

これは、小城氏自身がまさに経験し、また現在も実践していることであり、今回の講演は、ご自身が作成したプレゼンテーションであったが、本当に最初から最後まで小城氏の世界に引き込まれるように、参加者全員真剣な面持ちで聞き入っていた。プレゼンテーションの素晴らしさもさることながら、まさにオーナーの存在の大きさを知る「日本の企業の経営者の役割」を肌で感じさせる講演だった。

最後に、成長している企業は、オーナー自身が成長している企業だという言葉があった。オーナー自身が自らの成長をストップすれば、企業自体もそれで成長が止まってしまうという話であった。

次回の特別講演は、7月10日(火)19:00~ 「『論語と算盤』型資本主義とは何か」と題し、シブサワ・アンド・カンパニー 代表取締役社長 渋澤 健氏にご講演をいただきます!

blog070702.jpg虎ノ門キャンパスでは様々な教科において、専門家である客員教員の指導のほか、その業界で今注目を集めている方々や、第一線でご活躍の方々をお呼びしての講演を行っている。

今回ゲストスピーカーとして、ご講演をいただいたのは、岡田ビジネスディベロップメンツ 代表取締役社長 岡田和典氏による「論理的思考」と題して、ビジネスモデル開発特論の1講義にてご講演いただいた。

岡田氏は、これまで様々なコンサルティング業界にて活躍し、現在はコンサルタント人材育成にも力を入れている。著書や講演も多数行っている中、今回はその活動の中から「ビジネスの中で必要となる論理的思考」についてお話をいただいた。

最初に、これから勝ち抜くためのキーファクターとして、10のキーワードをいただいたが、その中の一つは、「できない」「やれない」「~ない」はありえ「ない」といったものや、「意味のある」行動。行き詰ったら「現場」といった話があった。しかしその全てには、成長戦略は現状破壊から始まる「破壊的創造」といった話があった。まさにこれまで様々な現場を見てきた岡田氏の言葉には、院生の皆さんも真剣に聞き入っていた。

その他、授業では、論理的思考を構築する上での手法として、SWOT分析や、QCDEといったマッピングを用いる手法などの説明があり、非常に実践的な講義であった。90分の授業ではおそらく物足りない状況であったのではないかと思うが、しかし、今日の講演で得たものはきっと大きいに違いないと思う。

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