『2006年11月』アーカイブ

“Acroknowl Clubとは、知的創造システム専攻を修了したメンバーが集う同窓会であり、専攻を修了したあとも、専攻で得た知識をもとにお互い研鑽し続け、キャンパスで築いた仲間との交流を途絶えさせることなく更に強いものにしていくために、現役院生の方々を含め、修了生同士のつながりを広めていこうと立ち上げたものです。”

第6回目の今回は
「KITとその後のキャリア形成」~自分進化論~

と題するテーマで修了発表の時に使った、スパイラル向上サイクルを織り込んだ、KITを卒業してから約一年の活動を発表し、転職にいたるまでの経緯と今後のキャリア形成への自分進化論をまとめ、EBコース修了の狩野さんに発表していただきました。

さすがコンサルタント。発表の資料も上手にまとまられており、人を吸い寄せるプレゼンテーションでした。
発表は多岐にわたり、それぞれのセクションで納得させられる事が多かった。

 

今回のキーワードは、「ビジョナリーな人間になれ」、「行き先を決めろ」、「点と点を線で結んでそこに網を張れ」、「BRICsからTVTへ。そしてN-11」、「As is, to be」、「現状、また将来」、「LOHAS」、「Sustainability」、「仕事~社会の成熟」

であり、40分を超えるプレゼンはあっという間に過ぎ、キーワードを元に幅広いディスカッションが続けられた。

幅広い内容のディスカッションはとぎれることなく続き、参加者からは「ホント勉強になりました。3期生がこられなかったのがもったいなかった。お金払ってでも参加する価値がありましたね。」との感想も頂く程実りあるものであった。


狩野さんのさらなる活動に期待する。
年末年始を挟んで会を開きたいと思っている。

毎週月曜日18時45分より90分間、知的創造システム専攻では、知的財産管理・戦略特論の講義が始まる。本特論では、わが国でも、特に知財先進企業と評価される4社の知財部門の責任者であった著名な4名の客員教授により、現場でのかなり生々しい知財と知財戦略について講義が行なわれる。

20名を超える社会人大学院生も、真剣に耳を傾け、知財(ここでは、特許に関するものが多いが・・)の桁外れのパワーと、現実に実践された知財戦略のすさまじさに、息を呑む場面も多い。各講義において、知財、そして知財戦略というものがどのようにとらえられているか、興味深く聞き入ってみると、いずれの講義においても、捉え方は常に一貫している。

知財は、国からいただく勲章などではなく、企業価値を最大化させるための最強のツールであり、知財戦略は、企業経営に多大な影響を及ぼす知財のパワーを最大限にまで引き出す役割を担っている。そして、戦略の成功・失敗は、戦略策定の繊細さと、策定された戦略を実行する大胆さに左右される。講義を聴いていると、以前テレビで、映画監督の黒澤明氏がウイスキー片手に“悪魔のように細心に、天使にように大胆に”と語っていたことを、何度か思い出した。特に、戦略実行の大胆さについては、多様で、かつ、深い、かなりの数の経験に大いに影響を受けることがわかった。本特論の各客員教授が、いくつもの、知財にかかる実際の修羅場をくぐり抜けてきた真の“いくさ人”であるからこそ、講義における一つ一つの言葉が、いやに心に重く響くのであろうか。

知的財産管理・戦略特論
教授 酒井宏明

こんにちは! 第一期生の渡邊です。
皆さん KIT虎ノ門サロンご存知でしょうか?!
昨夜、第10回目のサロンが開催されましたので、このサロンの魅力と今回の熱いトークセッションの内容を緊急レポートさせていただきます。KIT虎ノ門サロンは、毎回、外部から各業界の最前線で活躍されている著名実務家の方々を講師としてお招きして、ご講演いただき、後半は参加者(修了生と在学生)と質疑応答、ディスカッションをするといったスタイルになっています。

毎回、モデレータの方やKIT虎ノ門スタッフをはじめとする大学院関係各位のご努力もあって、企業サイドでも講演招聘が大変困難な大物キーパーソンが登場して、熱い語りが繰りひろげられております。過去においても、佐野元春・渡辺美里・TMネットワーク・DREAMS COME TRUEなどを育てあげ、名実共に日本一の音楽プロデューサーでありながら、プレイステーションまでも開発してしまった(株)ポニーキャニオン取締役の高橋裕二氏をはじめとして、信じ難い講演者のラインナップであり、その分野も多岐にわたっております。

大学院のご好意もあって参加費用は無料になっておりますので、是非、この熱いトークセッションを一人でも多くの方に体感していただければと思います。

さて、このサロンの魅力をお伝えしたところで、続いて、今回開催されたサロンの内容をご報告させていただきます。

 


東洋経済新報社Think !

今回は、東洋経済新報社Think!編集長の藤安美奈子氏がゲストでありました(ちなみに私の卒業大学の同じ学科の先輩です)。

そこで、この「Think!」についてでありますが、修了生や在学生の皆さんの中にも、この季刊誌を購読しながら実践的なビジネストレーニングをおこなわれている方も多いのではないでしょうか?

会社経営を行っている方、コンサルファームで仕事をされている方、企業の経営企画等のマネジメント部門に所属する方が必読であるのはもちろんのことですが、キャリアアップ志向が強くてビジネスフロンティアパーソンを目指されている方には、どうしても、読んでいただきたい一冊であります。


この「Think!」の魅力を端的に紹介するとすれば、以下のような点にあると思われます。
 

1)MBA的なビジネストレーニングに関して、コンサルファームや企業の経営企画等に所属しない人間でも、自己修得が可能な編集内容になっていること

 

2)毎回、一貫したテーマ設定の中で、当該テーマにおいてプロの執筆者が、その考察の中で、最新の論点を提起したり、その論証がおこなわれていること(単なるトピック紹介ではない)

3)上記2)の論点に対して、読む側が仮説検証したくなる(仮説検証を可能とする)編集内容になっていること

4)加えて、全体の校正も含めて、極めてアカデミックであり、理解を進めていくためには、読む側がポジティブに勉強せざるをえない編集内容になっていること・・・以上を挙げることができます。

 

 

 

「Think!」と私自身の出会いでありますが、現在所属する企業において、ベンチャー起業支援のビジネスプランコンテストである「ビジネスジャパンオープン」を協催していた際に、その審査委員長であった大前研一さんから、創刊間近であった本誌を薦められたのが最初でありました。

その後、創刊号以後も今日まで精読を心がけ、仮説検証テーマに基づく論証や最新論点は、できるだけ理解・修得を心がけながら、本学大学院在学時の卒業論文においても、約50前後の引用文献の中で3つ程度はこの「Think!」から引用させていただいたことを記憶しております。

とりわけ、在学生の方々は、知的創造システム専攻が推進しております「ポートフォリオインテリジェンス」においてコンピテンシーモデルの自己形成を目指しはじめた頃であると思われますが、本誌が求める「超ロジカルシンキング」は、その手法・哲学ともに、大いに参考になると思われます。

前置きが長くなりましたが、昨夜、大変熱いトークセッションが展開されました「Web2.0時代」と「超ロジカルシンキング」についての感想であります。

 

私個人としては、このWeb2.0時代、かなり面白い時代が招来したと実感しております。

現在、会社人としての業務の中で、企業の中長期成長戦略を、現場力を引き出せるイノベーションから考察・設計・実践しているのですが、従来の最新技術の導出をメインとしたベンダー型企業やフロント型企業ではない、一般的なメーカー企業(いわゆるイネーブラー型企業)においても、十分に勝算の見込みがあるビジネスモデルが創出できる時代がきたと感じております。

それは、技術的な成果のオープンが加速化しつつありますので、リターンの源泉は、そのプラットホームを活用したビジネスモデル、とりわけ、顧客基盤といった情報財を認識したビジネスモデルにパワーシフトする可能性が大きいからであります。

最近では、企業が競争優位を確保するためには、従来の、ロジカルシンキングレベルの戦略設計・施策実践能力程度では全く通用しなくなっています。

自分たちの強みに対して、現状把握のみならず未来図もあわせてバリューマネジメントしながら、技術・手法・人材・資金も含めて、瞬時に、科学的かつ斬新なマッシュアップモデルを設計・実行できるビジネスプロデューサーが強く求められていることを強く感じています。

藤安氏

昨夜、講演者の藤安美奈子氏が論証されていましたように、梅田望夫氏が、その著書の中で主張されているように、「専門知識を持っている、何かを記憶している頭の良さでアピールするタイプの価値が下がる」という点は全く同感であります。

また、大前研一氏の見解を引用されていましたように、「この新たなビジネス構造の変化の下においては、物事の本質をつかむ全体的な思考能力に加えて、新しいものを発想し実行していく能力、すなわち、コンセプト力が重要である」という点に、この時代における勝者の方向性が全て集約されていると思いました。

更に、そのコンセプト(構想力)の創出においては、齋藤嘉則氏が論証されていますように、コンセプト実現のためのロジック力も不可欠であることも明解であると思います。

Web2.0時代は、広義に解すれば、ユビキタスも含めたイノベーション2.0、マーケティング2.0といったように、いろんな要素の伸張が嘱望されるため、藤安美奈子氏が力説されていましたように、この「Think!」自体の今後の方向性も、従来のロジカルシンキングを昇華させて、現時点では、論理性を突き詰めた「超ロジカルシンキング」として、その手法・論証を確立できてはいますが、今後は、この新たな時代においても、斬新かつ科学的なコンセプトを創発可能とする手法や論証への取組みが重要であると思いました。

また、そのようなチャレンジに着手し始めた同誌の今後については、大いに期待できると感じました。

最後になります、RIKICHIさんがコメントされていましたように、この時代、最終的には、人間そのもの(人間力)が重要であると思います。

今回のサロンにおいては、Web2.0時代に適合できる「個のあり方(人材2.0)」といった大きな論点を顕在化することができた貴重な夕べでもありました。

講義科目:企業戦略特論

『多様な領域で活躍するゲストスピーカーを招いて、自ら取り組んでいる戦略的課題に関して論じて頂く。現実の混沌とした世界において、どのような戦略分析策定フレームワーク、改革推進フレームワークを用いて、どのように状況分析や問題解決を図り、組織のターンアラウンドや持続的競争優位性を実践的に学ぶ。』

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3週に渡り、知的創造システム専攻 中谷泰志 客員助教授が講義を担当し、「企業戦略」と「IT」をキーワードに進めて来られ、今回は中谷先生のご紹介により、株式会社ゴルフダイジェスト・オンライン(以下、GDO)代表取締役社長 石坂信也氏に来学していただきました。

まず、石坂氏には、オンライン会員数が95万人を突破しているGDOのビジネスモデル:E-Booking, E-Commerce, E-Mediaの3つのサービスを融合し、循環させた「ゴルフ」というカテゴリーに特化したゴルファーのためのワンストップポータルであることや、B2B・B2Cをゴルフというカテゴリーにて循環させるビジネスモデルでもあることを詳説いただいた。

「企業戦略」という視点から、「IT」や「物流」などの至難な面も、GDOではどのようにクリアにしているかなどもお話いただき、ダイレクトな実学であった。そして、講義最後には、中谷客員助教授より「今の時代に求められているのは、真の経営である」というのを、ご自身のビジネスでの経験もふまえながら講義をまとめていただいた。

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講義で参加していた院生にもゴルファーが居たそうですが、さっそく、GDO会員に登録ですね!!

財団法人 経済産業調査会発行の「特許ニュース」にて、11月14日(火)に知的創造システム専攻 酒井教授による「知財人材育成手法としてのポートフォリオインテリジェンス」の記事が掲載されました。

主なテーマは、
1、「知的創造システム」の教育と研究の意味
2、「自己主導のコアコンピタンス」の確立
3、「3次元コンピテンシーモデル」の採用
4、「ポートフォリオインテリジェンス」の導入

の構成となってます。また、「知財プリズム」2006年11月号(知的財産情報会報)にも、酒井教授の同記事を含め、加藤浩一郎教授の「知的財産プロフェショナル育成のための『特許実務演習』について」と題した記事も掲載されているので、興味のある方は是非見てください。

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大変お待たせいたしました。知的創造システム専攻WEBサイトのリニューアルを行いました!

今回は、以前作成したポスター作成の際に利用した写真を使っております。

また、公開模擬講義を今年も行なう運びとなりました。 今回は、今年度新たに客員教授となった、大信田客員教授山口客員教授にも講義を担当していただきます。

皆さまのご参加を是非お待ちしております。

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