先日の5月22日(火)に第14回虎ノ門サロンが、虎ノ門キャンパスにて開催された。今回のテーマは「アントレプレナーシップへの期待~大学発ベンチャー1500社のプロデューサーが語る起業へのアドバイス~」と題して、NEDO新エネルギー・産業技術総合開発機構 技術経営・イノベーション戦略推進チーム長の橋本正洋氏に講演いただき、米国における産業競争力強化に向けた動きや、また産業界に対する大学の役割の変化などについての話があった。特にアメリカなどでは技術系人材の確保に力を入れているということや、その人材を活かせる環境づくりなどの整備に莫大な予算が組まれているといった話があった。
日本では、イノベーション環境整備として、新たな政策を打ち出し、構造的産学連携を可能にする動きが活発となっているとのことだった。また、米国のプロパテント政策に刺激を受けて、政府内部に知財戦略会議を設けるなど、イノベーションによる新経済成長システムを構築し、推し進めているという話もでた。
このようなイノベーション環境を整える中、大学としての役割は非常に大きく、産業界との連携を深める中で、大学はさまざまな人材が行き来することもあり、イノベーション研究機関としては非常に有効な場所であるとも言える。そんな中、現状と課題の中には、まだまだクリアしなければいけない部分もあるようだが、ますます激化するであろう技術競争の中で生き残るため、国を挙げてのこのような取り組みは、まさに今始まったことではないが、急務であることに間違いない。