『2007年5月』アーカイブ

先日の5月22日(火)に第14回虎ノ門サロンが、虎ノ門キャンパスにて開催された。今回のテーマは「アントレプレナーシップへの期待~大学発ベンチャー1500社のプロデューサーが語る起業へのアドバイス~」と題して、NEDO新エネルギー・産業技術総合開発機構 技術経営・イノベーション戦略推進チーム長の橋本正洋氏に講演いただき、米国における産業競争力強化に向けた動きや、また産業界に対する大学の役割の変化などについての話があった。特にアメリカなどでは技術系人材の確保に力を入れているということや、その人材を活かせる環境づくりなどの整備に莫大な予算が組まれているといった話があった。

日本では、イノベーション環境整備として、新たな政策を打ち出し、構造的産学連携を可能にする動きが活発となっているとのことだった。また、米国のプロパテント政策に刺激を受けて、政府内部に知財戦略会議を設けるなど、イノベーションによる新経済成長システムを構築し、推し進めているという話もでた。

このようなイノベーション環境を整える中、大学としての役割は非常に大きく、産業界との連携を深める中で、大学はさまざまな人材が行き来することもあり、イノベーション研究機関としては非常に有効な場所であるとも言える。そんな中、現状と課題の中には、まだまだクリアしなければいけない部分もあるようだが、ますます激化するであろう技術競争の中で生き残るため、国を挙げてのこのような取り組みは、まさに今始まったことではないが、急務であることに間違いない。

昨日は、第2回ポートフォリオセミナーが行われ、おもに年間を通じてのポートフォリオの作成プロセスについての説明があった。
このポートフォリオは、修士論文として最終的に提出するものでもあるが、修了後も活用いただきたいという大学の思いもある。そのポートフォリオ作成に当たっては、細かな作成についての手順があり、昨日のセミナーではみなさん真剣な面持ちで聞いていた。

特に気になるところは、修了までいかにたどりつけるのか、また修了用件としてどのようなものを求められるのか、などだが、金沢工業大学のポートフォリオの仕組みは、実務・実践の授業を通し、何が身についたのかを具体的に証明する形となっており、その学習プロセスを重視する新しい教育手法である。

今までにない取り組みでもあるため、全3回に分けてポートフォリオセミナーを行い、ポートフォリオ作成におけるポイントや、詳細について院生へ伝える場を設けている。

今週末には第3回目のポートフォリオセミナーが行われ、その後は本格的に各自のポートフォリオ作成となってくる。昨日はそのポートフォリオ作成に当たり、一人2冊ずつバインダーのファイルが配られ、院生からはファイルの大きさ(厚さ)にちょっとびっくりされたようで、「おお~~!」っという声が響いていた。

ネットで色々な記事を読んでいる中、朝日ドットコムの記事の中に「悩む学生見捨てない「心のケア」大学が本腰」という表題が目に飛び込んできた。

内容は、少子化につれて小さいときに人との触れ合いが少なく、人間関係も希薄となり、集団の中にもまれないまま大学生となるケースが増えてきたという話があった。これは、小さいころから塾や習い事が多く、その分同年代の子供たちとの遊びも少ないということも一つの原因らしい。

そういった現状を踏まえ、最近では大学の中に悩める学生たちのためのサポートセンターなどを設け、週に一度悩みを抱えた学生たち同士で、互いにコミュニケーションを取り合い、自分の抱える問題の整理を行っているという。

確かに人との係わり合いや人間関係は、今後の社会生活の中で必要不可欠なものであり、自分自身の考えなどを相手に伝えるにも、人間関係がやはりうまくすべを身に付けなければ、苦労することは結構あったりする。

だが、大学の中でこのような専門の部署やセンターを設けてるというのは少し驚きだった。本学は、学生達には1年生のころから、プレゼンテーションやポスターセッションといった、1枚のポスターに自分達の考えを表現し、相手に伝える難しさを勉強したり。またコミュニケーション能力の向上のため、グループワークを多く取り入れた授業が数多くある。大学生はまさに、社会人としての準備を大学で行うわけで、できる限り多くの経験と、失敗を繰り返していくことが重要ではないだろうか。そんな中、やはり人間関係の大切さや、難しさも、大学でしっかり勉強することも人間力強化に必要不可欠だと思う。

この時期は、いろいろと新学期からの疲労がどっと押し寄せてくる時期かもしれないが、ここを何とか踏ん張って、夏休みまでがんばってもらいたい!

知的創造システム専攻は東京虎ノ門にキャンパスを設けて授業を行っているが、母体である金沢工業大学は、石川県に約7000人の学生をかかえ、「行動できるエンジニア」を育成するため、さまざまな取り組みを行っている。

その中で、この夢考房プロジェクトは、学生主体の課外活動ではあるが、ソーラーカーやソーラーボートをはじめ現在は16ものプロジェクトが学生により行われている。

その中で、鳥人間コンテストでは、今年3年ぶりに出場権を獲得し、琵琶湖の上空を飛ぶ姿が見られることになりました。KITのチームは二重反転プロペラを使用した独自の機体を設計し挑戦しています。是非前回の記録を大きく塗り替えられることを期待しています!

また、もう一つはNHKロボコン2007への出場権も獲得し、これは今年で9年連続10回目の出場となり、大学ロボコン大会では常連校となっています。この大会で優勝すれば次はABUアジア・太平洋ロボコン・ハノイ大会への出場権を得られます。金沢工大のロボコンチームは、第1回ABUロボコン大会において、ロボコン大賞を受賞しており、是非今年も日本の代表チームとなれるよう頑張ってほしいと思います。

本学の夢考房プロジェクトなど、詳細については、本学のホームページを是非ご覧ください。

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