新任の外国人の先生で最後に登場されるのは、グローバル情報工学科のマシュー・ベイリー助教です。
-アメリカ・ニューヨーク州にあるロチェスター工科大学(以下RIT)ご出身ですね。実務経験を重視し、インターンシップ(就業体験)プログラムが充実した大学としても知られています。
学生時代、私は2つの会社で半年ずつ、計1年間に及ぶインターンシップ(就業体験)に取り組みました。そのうちの一つが、ネット通販大手のアマゾンで、これをきっかけに卒業後、ワシントン州シアトルにある同社本社で4年間勤務し、システムの基盤になるソフトウェア・プラットフォームを担当しました。実は同僚のソンガー・ロバート先生は、大学のクラスメートで、彼から金沢高専の話を聞いたり、昨年、休暇中に金沢を訪ねたりしたことが、本校に着任するきっかけになりました。
-金沢高専も、産学連携による実践型の人材育成に熱心に取り組んでいます。
教育効果は大きいと思います。私の場合、インターンシップで、いま勉強していることが、実際の仕事でどう役立つかをイメージできたお陰で、学ぶことに加速がつきました。その道のプロから直接話を聞き、影響を受けたのも貴重な経験です。インターンシップは、中間地点のように、学生から社会人へ、上手に切り替えを図る良い機会にもなりました。
-改めて金沢高専の印象はいかがですか?
先生方は、皆さん教育熱心で、学生の様子を見ながら、教育方法を改善しようとされているのが、とても印象的です。日本の学生にとって、英語で話すことは敷居が高いかもしれませんが、積極的に自分から話しかけてくれる学生も多く、感心しました。会話は、その学生に何が必要かを知るきっかけにもなるので、今後も気軽に声をかけてもらいたいですね。
-それではソフトウェアエンジニアリングを学ぶ上で、大切なことは何でしょうか?
自分がこれまで習ったことを基に、新たな変化に適応する能力を身につけることです。科学技術の世界は変化が激しく、どんどん新しい物に変わっていきます。設計を学んだ後、新しいことにどういう風に適応させるか、考えていくことが大切だと思います。
-カツ丼がお好きだとか?
シアトルに居たころから、日本食レストランでよく食べていました。その店では、カツカレーも人気メニューでしたよ。
-雪が好きで金沢の冬が楽しみというマシュー先生、どうもありがとうございました。
この後も、金沢高専の新任の先生をシリーズで紹介する予定です。お楽しみに。