06.英語科の最近のブログ記事

9月に着任された5人の外国人の先生をシリーズで紹介します。最初に登場されるのは、一般科目で英語を担当するセラ・ルボルト先生です。

-ご出身は、どちらですか?

アメリカ・バーモント州にあるブリンチェリー町出身です。バーモント州には、金沢高専の提携校であるセントマイケルズ大学がありますね。私は同大の大学院で英語教授法を専攻しました。大学の友人らに金沢高専の話を聞いたことが、本校に着任するきっかけになりました。その前はバーモント州立大学で、英文学と農業を学んでいます。

-学生時代、勉強以外では、どんな活動をされましたか?

本を読んだり、映画を見たりする文学的なクラブのリーダーをやっていました。クラブのメンバーは、同じ寮に住む人たちで、地域貢献活動にも取り組みました。

-金沢の印象は、いかがですか?

ひがし茶屋街の近くに住んでいますが、茶屋街や卯辰山ろくの寺院群の雰囲気が、とても気に入っています。付近の祭りで食べたかき氷や焼き鳥など、日本の食べ物も好きです。ご近所同士、地域のつながりが深いところも、素敵だと思います。

-金沢高専の印象は?

実はつい1カ月ほど前、この夏の2年生の海外英語研修で、セントマイケルズ大に来校した学生たちに英語を教えていました。金沢高専の学内で、その学生たちに遭遇して、お互いに声を上げて再会を喜びあいました。顔見知りの学生たちは、早くも懐いてくれていますし、先生方や皆さんにやさしくしてもらい、感謝しています。

-それでは最後の質問ですが、これから、どんな風に英語の授業に臨まれますか?

学生たちは、一人ひとり、良い物を持っています。学生と一緒に話したり、輪の中にどんどん入って、私なりのやり方で、潜在的に持っている力を引き出して、良いクラスを作っていきたいと思います。

-先生の熱意と穏やかな人柄が感じられるインタビューでした。セラ・ルボルト先生、どうもありがとうございました。

 

金沢高専では、英語の教育方針として、必ず聞く言葉があります。


その1「中学時代に英語が嫌いだった人、大歓迎です」


その2「金沢高専で学ぶのは、受験用の英語じゃない」


多くの中学生や高校生が、半ば受験のために英語を学ぶのに対して、


その3「英語は世界中の人とコミュニケーションするための道具」

と考え、5年間という長い時間を上手に使った独自のカリキュラムが組まれているのです。

なるほど…。でも、英語=ほとんどナゾの呪文、と思っていた中学生でも、本当に好きになれるのか?

某月某日、この疑問に答える場面に遭遇しました。場所は、金沢工大との共有キャンパス内にひときわ高くそびえるライブラリーセンターです。センター内の小教室は、20人も入れば一杯になるような大きさ。大教室と違って、先生が目の前に立っています。

これから外国人教員による英語の授業が始まるのです。微笑みながら学生を見渡すのは、今年9月に金沢高専に着任したロペス・カリナ先生。教室の扉が閉まれば日本語はシャットアウトされ、ずっと英語のみで授業が進みます。

 ヒェー、もし発音を間違えたら、目の前の先生に怒られるのか。と思いきや、「犬を飼っている人はいますか?」「ダンスが好きな人は、手を挙げて」とカリナ先生が、分かりやすく、ゆっくり英語で話しかけてきます。

それでも「俺、チンプンカンプン」という人は、どうやら近くの学生を突つくのが、秘密の技のようです。グループ内で英語が得意な学生に、その場でこっそり教えてもらうことも全然OK。答え方も、まずは、知っている単語を並べれば、ノープロブレム。カリナ先生が、にっこりしてくれれば「俺の英語、ちゃんと通じた」と実感できます。

 ま、クイズに答えるような感覚ですね。人間は、「間違えちゃいけない」と思うほど、緊張はするし、イヤになったりするもの。でも、シャワーを浴びるように、日ごろから英語になじんでいると、ルールは後から身についてきます。最初は、周りに頼りっぱなしだった学生も、いつか教える側になったりするようです。

その4「文法を間違えないように気をつけながら、日本語を話す日本人はいない」

 ハイ、ごもっとも。とにかく口から英語(または英語らしき言葉)が飛び出すことが先決。

こうして、試験に受かるための英語から外国人とコミュニケーションするための英語へ、次第に頭の中が切り替わっていくんだとか。学年が進むにつれて、レベルもどんどん上がっていきます。

 5年間かけて学ぶからこそ、こういう教育法も「アリ!」というわけですね。

先日、一般教科主任の向井守教授、山岸徹事務局長が、ニュージーランドのオタゴ・ポリテクニクを訪ねました。

オタゴ・ポリテクニクには、現在15名の金沢高専生が留学しています。

向井教授と久しぶりに再会し、お土産にたくさんの日本のお菓子をもらって、学生たちは素直に喜んでいました。

ニュージーランドに来て2ヵ月近くが経ち、家族と離れてのホームステイ生活で、彼らは英語力が上達しただけでなく、人間的にも大人びた雰囲気を身に付けたようでした。

3月の帰国までに、彼らがどんな成長を遂げるのか、とても楽しみです。

 

↓オタゴ・ポリテクニクでの授業の様子

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