2012年9月アーカイブ

山内氏は、理想の大学教育を求め、日本国内の4年制大学784校(2011年度現在)をすべて訪問。さらに、12か国及び3地域を訪ねて、計873大学1162キャンパスを見学し、『真実の大学案内』(東京図書出版会)、『こんな大学で学びたい! 日本全国773大学探訪記』(新潮社)などの著作を手掛けています。

先ごろ、金沢工大学園の新校舎23号館を見学に来られた際に初めて金沢高専を知り、「外国人教員が3割を占める」ことなど、本校の教育の特長を驚きとともに公式ブログページなどで紹介しています。

ぜひ、以下のページをご覧ください。

http://tyamauch.exblog.jp/17998491/

https://www.facebook.com/taiji.yamauchi.9

http://twitter.com/yamauchitaiji

 

 

3番目に登場する新任の先生は、機械工学科のジャスティン・ハン助教です。

-アメリカ・ニューヨーク市のご出身ですね。

ニューヨーク州ニューヨーク市の郊外に住んでいました。ご存知のようにニューヨーク市は、多種多様な人種・民族の人が暮らす、アメリカを代表する大都市です。私の出身大学は、金沢工大と交換留学協定を結んでいるインディアナ州のローズハルマン工科大学で、機械工学科を卒業しました。専門はロボット工学です。

-日本のアニメがお好きとか?

ええ、そもそもロボットに興味を持ったのは、中学生の時に見た、日本のアニメがきっかけです。「機動戦士ガンダム」や「新世紀エヴァンゲリオン」などをよく見ていました。そのうち、ガンダムに登場したモビルスーツやさまざまなロボットに触発されて、自分もロボットを作りたいと思うようになったのです。今も日本のアニメを見るのが好きで、特に「エンジェル ビーツ」で有名な麻枝准さんのファンです。

-金沢の印象はいかがですか?

金沢は、とても静かで穏やかな、伝統を感じる都市ですね。もともとアニメだけではなく、ホンダのASIMOをはじめ、日本のロボットづくりにも興味があって、いつか日本で働きたいと考えていました。日本への興味が募り、2年前に金沢工大へ6週間ほど短期留学したことが、今回、金沢高専へ着任する転機になりました。

-金沢高専では、どのように授業に臨まれますか?

まず、学生の皆さんのことを、詳しく知りたいと思います。どんな性格で、何が得意なのか、といったことですね。幸い金沢高専は、とても学習環境が充実していて、10代の学生たちが、ものづくりや、さまざまなことを学ぶのに最適ではないでしょうか。

-最後に機械工学、特にロボット工学を学ぶ上で、一番大切なことを教えて下さい。

一つだけ挙げるとすれば、創造力です。独創的なアイデアや方法を生み出す力が、最も大事でしょう。そのためには、専門分野だけではなく、視野を広げて、幅広い視点から物事を考えることも求められると思います。

-日本のアニメファンの心情にも、理解を示してくれそうなジャスティン先生、どうもありがとうございました。次回は同じく機械工学科のアレクサンダー・レイ先生をご紹介します。

 

 

 

新任の先生を紹介するシリーズの2人目は、夢考房のブルーノ・ローソン専門科目技師です。



-今年1月から2月にかけて、提携校のニュージーランドのオタゴ・ポリテクニクから本校へ、インターンシップ(就業体験)で訪問されましたね。

金沢高専で約7週間インターンシップに取り組み、充実した時間を過ごすことができました。中でも夢考房とそこで行われているプロジェクトの数々には、とても興味を引かれました。それが今回、金沢高専に着任したきっかけにもなっています。

滞在中は、白山ろくのスキー場でスノーボードをしたり、兼六園や金沢城公園を観光し、能登半島へも足を延ばして、穴水町でカキを食べたりしました。能登半島は、とてもきれいなところでした。

-ご出身はニュージーランドですか?

はい、オタゴ・ポリテクニクのあるニュージランド南部のダニーデン市です。人口12万人ほどの小さな都市ですが、学生が多い学園都市で活気があります。私は昨年、オタゴ・ポリテクニクの機械工学科を卒業しています。

-金沢高専の学生が、機械工学を学ぶ上で大切なことは何でしょうか?

技術的なことはもちろん大切ですが、コミュニケーション能力が重要だと思います。企業では、さまざまな性格の人たちがチームを組んで、仕事をすることが多いと思います。スムーズに仕事を進めるには、チームワークが欠かせません。

コミュニケーションが上手にできれば、性格の違う人たちが互いに誤解を生じることなく、仕事もうまくいくでしょう。グローバル化の進展を考えれば、英語力を磨く必要もあります。私もその手伝いをしたいと考えています。英語は最初からうまくいかなくても、ボディランゲージだって、立派なコミュニケーションですよ。

-では、最後に好きな日本食や趣味について教えて下さい。

ラーメンがおいしいと思います。ラーメンだけではなく、日本食は何でも好きですよ。

趣味は、14歳からやっているサッカーです。ポジションは、ライトバックやミッドフィールダーをやりました。ニュージーランドは、ラグビーが強いのですが、サッカーは今一つなのが、残念ですね。

-髭がダンディーなブルーノ先生、どうも、ありがとうございました。次は機械工学科のジャスティン・ハン先生が登場します。

9月11日(火)、新任の外国人教員を交えて、校長室で山田校長とミーティングを行いました。

9月に着任された5人の外国人の先生をシリーズで紹介します。最初に登場されるのは、一般科目で英語を担当するセラ・ルボルト先生です。

-ご出身は、どちらですか?

アメリカ・バーモント州にあるブリンチェリー町出身です。バーモント州には、金沢高専の提携校であるセントマイケルズ大学がありますね。私は同大の大学院で英語教授法を専攻しました。大学の友人らに金沢高専の話を聞いたことが、本校に着任するきっかけになりました。その前はバーモント州立大学で、英文学と農業を学んでいます。

-学生時代、勉強以外では、どんな活動をされましたか?

本を読んだり、映画を見たりする文学的なクラブのリーダーをやっていました。クラブのメンバーは、同じ寮に住む人たちで、地域貢献活動にも取り組みました。

-金沢の印象は、いかがですか?

ひがし茶屋街の近くに住んでいますが、茶屋街や卯辰山ろくの寺院群の雰囲気が、とても気に入っています。付近の祭りで食べたかき氷や焼き鳥など、日本の食べ物も好きです。ご近所同士、地域のつながりが深いところも、素敵だと思います。

-金沢高専の印象は?

実はつい1カ月ほど前、この夏の2年生の海外英語研修で、セントマイケルズ大に来校した学生たちに英語を教えていました。金沢高専の学内で、その学生たちに遭遇して、お互いに声を上げて再会を喜びあいました。顔見知りの学生たちは、早くも懐いてくれていますし、先生方や皆さんにやさしくしてもらい、感謝しています。

-それでは最後の質問ですが、これから、どんな風に英語の授業に臨まれますか?

学生たちは、一人ひとり、良い物を持っています。学生と一緒に話したり、輪の中にどんどん入って、私なりのやり方で、潜在的に持っている力を引き出して、良いクラスを作っていきたいと思います。

-先生の熱意と穏やかな人柄が感じられるインタビューでした。セラ・ルボルト先生、どうもありがとうございました。

 

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