2012年11月アーカイブ

 

グローバル情報工学科の坂倉研究室で、地域と連携したおもしろい研究が進行中と聞きつけ、直撃してきました。

 研究室では卒業研究に励む5年生たちが、プログラムファイルを開いたコンピュータ画面とにらめっこ。さすが、情報工学専門の研究室です。

噂の研究に取り組んでいるのは、国際コミュニケーション情報工学科5年生の尾上眞央さん、出口善章さん、吉村宗一郎さんの3人。どんな研究をしているのか聞いてみました。

 

「志賀町の富来商工会と連携して、スマートフォンによる観光・地域振興アプリを開発しています」

そう言って尾上さんが自らのスマートフォンで見せてくれたのは、いわゆる「ゆるキャラ」系のCG(コンピュータ・グラフィックス)。開発途中なので詳しくは書けませんが、旧富来町にゆかりのあるものをモチーフにした、とってもかわいいキャラクターです。イラストが得意なグローバル情報工学科4年生の学生がデザインしたそうです。

「GPS(衛星利用測位システム)と連動していて、富来の観光スポットやお店など、特定の場所にカメラを向けるとこのキャラクターが現れて、観光情報などを紹介する仕組みになっています」

言いながらスマホを右に左に動かす尾上さん。キャラは画面から消えたり現れたり、ちょっと不安定な様子です。

「キャラが現れる位置を、緯度と経度を計算して指定するんですが、ピッタリ合わせるのが難しくて。まだまだ調整が必要です」

吉村さんは、撮った写真を地図に表示し、利用者同士で共有するシステムを、出口さんはアップロードした写真を管理するためのサーバの構築をそれぞれ担当しています。

 

富来商工会との連携は、大学コンソーシアム石川の地域貢献型プロジェクト推進事業に応募し、採択されたことから始まりました。3人は研究室にこもって作業するだけでなく、商工会との打ち合わせや写真の撮影などにも出かけています。「商工会の方と話をして、地域に人を呼ぶことがいかに難しいかを知りました。アプリが富来の観光振興に少しでも役立てるよう、力を尽くしたいです」と話す吉村さん。富来の自然豊かな美しい風景に感動したり、地域住民のあたたかさに触れたりするうちに、社会に貢献したいという意識が3人の胸に芽生えたようです。

 11月10日・11日には、石川県産業展示館1号館で開かれる「いしかわ夢未来博」にアプリの体験版を出展する予定で、急ピッチで作業が進められています。大勢の人にアプリを使ってもらい、富来ににぎわいを呼び込めたらいいですね。

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