FD活動事業報告

研修会でCDIOの狙いを再認識

2月20日(月)、「5年一貫の工学・英語協同学習(CLE2)とFD活動」に関する研修会を教職員24名が参加して開催しました。

はじめに向井守教授が、今後の日程について「ニュージーランドのオタゴ・ポリテクニクとのテレビ会議や成果発表会を開いた後、文部科学省への最終報告書を作成する」と説明しました。

続いて、CDIO※の中心メンバーの一人であるデビッド・ウィスラー氏が、昨年11月に金沢工大の酒井メモリアルホールで行った講演会の映像を視聴しました。ウィスラー氏は、ゼネラルエレクトリック出身で、現在マサチューセッツ工科大のCDIOコンサルタントを務めています。

「CDIOの狙いと技術者教育」と題した講演では、まず20世紀にエンジニアが成し遂げた電化、自動車、飛行機など20の技術を紹介。これらは一つの学問領域ではなく、いろいろな専門分野が絡み合って成り立っていると説明しました。

次に工学教育について、1950年代にはエンジニアの実践能力中心であったものが、次第に科学の比重が高まり、多くの大学が研究中心に変ぼうしたと解説しました。

一方、産業界がエンジニアに求める能力は、科学ばかりではありません。ボーイング社が掲げた上位10を例にとると、筆頭は自然科学や数学の基礎知識であるものの、ほかはコミュニケーションや誠実さなど、すべて実践能力でした。

CDIOは、これらを背景にして提唱されており、さらに「学生にどう教えるか」より「学生がどう学んでいるか、本当に学んでいるか」を考えることが重要だと強調しました。

参加した教職員は、ウィスラー氏の講演を通じてCDIOの理念を再認識し、今後の教育に反映することを確認して散会しました。


※CDIOとは、アメリカのマサチューセッツ工科大学やスタンフォード大学など、約80校の高等教育機関が加盟する実践的工学教育組織です。日本では金沢工大と本校がメンバーとなっています。

 

2012年2月22日 13:13

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