第2回CLE2シンポジウムを開催しました


11月24日(水)、第2回CLE2シンポジウムを金沢高専で開催しました。
シンポジウムは、文部科学省による大学教育・学生支援推進事業テーマA大学教育推進プログラムに選定され、昨年秋から金沢高専が取り組んでいる「5年一貫の工学・英語協同学習とFD活動」の中間報告会として開かれたものです。金沢高専の提携校であるニュージーランドのオタゴ・ポリテクニクから、工学科長のジョン・フィンドリー氏、ネイサン・ダンバー氏も来日し、同校に留学中の金沢高専3年生の様子などを伝えました。
午前の部では、合同講義室でニュージーランドとインターネット中継を結び、留学生がオタゴでの数学の授業を受講する様子を公開しました。金沢高専の学生や教職員、留学生の保護者らが中継を見守り、スクリーンの中で留学生たちは照れた様子を見せながら数学の問題を解答しました。また、同時に金沢高専での授業もすべて公開し、保護者や教育関係者の方などに自由に校内を見ていただきました。

その後、Eラウンジに場所を移し、コーヒーとお菓子でリラックスして交流を楽しむ「コーヒーアワー」を開催。フィンドリー氏、ネイサン氏を中心に、金沢高専の外国人教員を含む教職員、授業参観に訪れた保護者らが参加し、会話を楽しみました。
午後の部は、フィンドリー氏による基調講演「CEEプログラムについて(The Certficate in English and Engineering at Otago Polytechnic)」でスタートしました。フィンドリー氏は、金沢高専生の留学プログラムについて解説し、橋の模型製作から設計の基礎を学んだり、トローリーレースに取り組んだり、体験を通して工学の専門科目を学んでいく実例を紹介しました。また、英語については、単に英語力を身につけるだけでなく、ホームステイや地域の文化活動を通して異国の文化を理解し、世界的な視野に立った考え方を身につけられるプログラムであることもアピールしました。

続いて、金沢高専の教員による工学・英語協同学習の事例紹介が行われました。ドゥーガン・ヒンチー、セラ・フォーブス両先生は、「中学校での英語を使った工学実験」と題し、4年生が中学校を訪問し、中学生に英語でものづくりを教える取り組みを紹介。ドリーン・ゲイロード、イアン・スティーブンソン両先生は、5年生が玉田工業の協力を得て、製品パンフレットの英語版を制作した授業について話しました。最後に、小間徹也先生が海外インターンシップの実績を紹介し、体験者である国際コミュニケーション情報工学科5年生の上田源さんが英語で発表しました。上田さんは卒業後、アメリカの大学への進学を目指して準備をしています。
CLE2がスタートして1年が経過し、着実に実績を積み重ね、成果が表れてきたことを示してシンポジウムは終了しました。
2010年11月29日 11:36