2010年8月アーカイブ

 本日は、金沢工業大学教職員向けに発行されている会報誌「旦月会」に掲載されたプロジェクト教育センター竹田龍一技師が書かれた記事を転載いたします。

NHK大学ロボコンで優勝しエジプト・カイロ大会に日本代表で出場決定

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 夢考房ロボットプロジェクトは、6月6日(日)、国立オリンピック記念青少年総合センターの大体育室で開催された「NHK大学ロボコン2010 ABUアジア・太平洋ロボコン代表選考会」に出場し優勝した。この大会の結果により9月21日(火)、エジプトのカイロで開催される「ABUアジア・太平洋ロボットコンテスト2010 エジプト・カイロ大会」への出場が決定した。

チーム名は「創天」
 「ABUアジア・太平洋ロボコン」の代表選考会である「NHK大学ロボコン」は、日本代表を選出する大会で、全国47の大学から、59チームが応募し、第一次の書類審査、第二次のビデオ審査を経て、初出場の前橋工科大学、徳島文理大学の2校を含む20校のチームが国立オリンピック記念青少年総合センター大体育室に集結した。
 本学の夢考房ロボットプロジェクトのチーム名は、ピラミッドを上へ上へと築き上げると共に、メンバーも天(優勝)に向かって突き進むという意味を込めて「創天(そうてん)」と命名した。チームはメンバー3名、ピットクルー3名計6名で構成される。
 試合は、予選リーグと決勝トーナメントで行われる。予選リーグは、20チームが3チームからなる7グループに分かれ、書類審査、ビデオ審査の結果、本学のほか、東京大学、長岡技術科学大学、豊橋技術科学大学、三重大学の5校がシード校となり、このシード校は、各グループの2番に振り分けられた。グループ分け及び試合順序はくじ引きにより決定され、試合前日の午後のくじ引きで、本学はCグループの2番となり、3試合目に1回戦として徳島文理大学と、17試合目に2回戦として工学院大学と対戦することになった。
 試合前日に行われたテストランで、本学の自動ロボットのうち第2ピラミッドにブロックを置くロボットが動かないことが判明し、メンバー、ピットクルー総出で原因究明に奔走し、基板に不具合があることが分かり、修復することは出来た。しかし、細かい調整まで行うことが出来ないまま、試合当日を迎えることになった。

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 1回戦は28対0で突破
 予選リーグ1回戦の徳島文理大学戦では、手動ロボットによる第1ピラミッドはゴールデンブロックを置き、22点獲得、第2ピラミッドの第1層で6点、計28対0で勝利した。しかし、2回戦では、第1ピラミッドにゴールデンブロックを置くことが出来ず、苦戦をしたが、第1、第2、第3ピラミッドで16点を獲得し、結局16対3で勝利し決勝トーナメントへ進出した。

決勝トーナメントは圧倒的強さで優勝
 決勝トーナメントには各グループの1位7校と予選リーグ2位で一番成績の良い大学1校がワイルドカードとして選出され、計8校の間で行われた。決勝トーナメントの組み合わせは予選の順位により決まり、予選で獲得した点数により決定した。
 予選1位は94点を獲得した豊橋技術科学大学で、本学は44点獲得で3位であった。(ちなみに東京大学は予選で64点を獲得したにも係わらず、予選リーグ1回戦で東京工業大学に56対28で敗れたため、ワイルドカードでの決勝トーナメント出場となり、準々決勝で1位通過の豊橋技術科学大学と戦うことになった)
 本学は準々決勝で鹿児島大学を28対0で破り、準決勝は東京工業大学に50対11で勝利し、決勝へと進んだ。本学の全ロボットは、試合の合間での調整が功を奏し、決勝を迎える時期には万全の状態に調整されていた。一方、決勝に勝ち上がってきた豊橋技術科学大学は、準々決勝の東京大学戦で、第2、第3ピラミッで頂上に置くゴールデンブロックの熾烈な押しあいが続き、各フェーズ時間切れとなる状況であった。このため、ロボットに微妙なくるいが生じたのか、次の準決勝での名古屋工業大学戦は32対25と接戦であった。
 本学の手動ロボットは、予選リーグの2回戦でロボットの調子が悪く、ゴールデンブロックを置くことが出来なかった以外、全て相手より早くゴールデンブロックを置いてきた実力を遺憾なく発揮し、決勝戦でもゴールデンブロックを置き、22点を獲得した。第2ピラミッドでも、調子を取り戻した本学は、この日、初めて第2ピラミッドにゴールデンブロックを置くことが出来、44点を獲得した。また、第3ピラミッドでも、本学はブロックを難なく積み、ゴールデンブロックを置くところまで進んだが、豊橋技術科学大学のゴールデンブロックに押され、積み上げることが出来ず、制限時間となったが、第1及び第2ピラミッドにゴールデンブロックを置いていることから、70対9の大差で勝利することが出来た。
 各ピラミッドに積むブロックの大きさは、500㎜×500㎜で高さが300㎜。第1及び第2ピラミッドには3段積むが、頂上にゴールデンブロックを置くためのプレートが置かれており、3段積んだ状態での余裕は2㎜とかなりの精度で積み上げ、押し込む必要があり、微妙な誤差が致命傷になったものと思われる。

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 日本代表として悔いなき戦いを
 昨年度の「ABUアジア・太平洋ロボットコンテスト」は日本開催であったことから、代表選考会で2位であった本学も出場することが出来たが、技術的に優れた国もあり、またロボットの設計においての視点が違っていたり、ルールの解釈に違いがあるなど、国際大会ならではの戦いの中、世界大会の結果はベスト8で終わった。
 今回は本学のみが世界大会へ出場。今回も思いもよらない解釈で設計したロボットが出場したり、環境の違いで動かなかったりと数々の問題が想定されるが、これからロボットを発送する8月6日までに代表選考会で得た経験を活かし、本学のロボットを整備し、調整してベストな状態にし、日本代表として悔いのない戦いをしてきたいと考えている。

 <チーム構成>
・メンバー
 チームリーダー:中島 貴志(4ER1)
 手動マシン操縦者:杉山 卓 (3ER2)
 自動マシンスタータ:竹本賢平(2IC2)
・ピットクルー
 ロボット調整(機構):齊藤 史弥(3EM3)
 ロボット調整(制御):橋本 大智(3EM4)
 ロボット調整(制御):小泉 文哉(2ER2)

 本日は、金沢工業大学教職員向けに発行されている会報誌「旦月会」に掲載されたプロジェクト教育センター浅野泰樹技師が書かれた記事を転載いたします。

夢考房の2チームがロボカップジャパンオープン2010で準優勝
  中型ロボットリーグ/Win KIT
  ヒューマノイドキッドサイズリーグ/夢考房 SltiK

 夢考房ロボカッププロジェクトは5月2日(日)から4日(火)に大阪工業大学で開催された「ロボカップジャパンオープン2010大阪」の中型ロボットリーグとヒューマノイドキッドサイズリーグにそれぞれWin KITと夢考房SltiKの2チームが参加した。「ロボカップジャパンオープン2010大阪」の参加者は昨年と同様の約220チーム、約700名で、海外からは中国、イラン、タイ、スペイン、遠くはブラジルからの参加もあった。
 大会は大阪工業大学のキャンパスを会場として、体育館、教室、食堂、事務室などを利用して行われた。中型ロボットリーグは総合体育館、キッドサイズリーグは、壁の掲示物から就職関係で使用する事務室であったと予想される場所で行われた。

中型ロボットリーグ

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 中型ロボットリーグは、全6チームでリーグ戦を行ない、その上位4チームにより決勝トーナメントを実施した。Win KITはリーグ戦を2位で通過し、決勝トーナメントは決勝戦でHibikino-Musashiに0対6で完敗し準優勝となった。今年度の目標「相手にボールを触らせない」と定め、この目標を達成するためボールの保持装置を設計製作し、ドリブル重視の試合をする予定であったが、ソフトウェアの不具合によりネットワークや画像の情報が遅延しボールや相手ロボットに対して適切な動作が出来ないため、Hibikino-Musashiに完敗した。

ヒューマンノイドキッドサイズリーグ

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 昨年の反省からハードウェアは再設計を行い、破損していたサーボモータの負担を軽くし、ソフトウェアは共通部分が多いティーンサイズ班と一から共同開発し、開発工数の削減を図った。その結果、耐久性が向上し安定して歩行出来るようになった。
 ヒューマノイドリーグは、1日目にスローイン、障害物回避、ダブルパスのテクニカルチャレンジが行われ、2日目に予選リーグ、3日目に決勝トーナメントが行われ、夢考房SltiKはテクニカルチャレンジのスローインでポイントし2位、予選リーグは2試合行なわれ1勝1分の2位で通過し、決勝戦でCIT Brainsに0対3で力負けし準優勝となった。しかし、その内容は今までは歩行が安定しないためボールに近づくことも出来なかったロボットが何度もシュートを打つことが出来、今後は協調動作などの導入により上位チームと互角に戦えるようになると思われる。
 平成25年の世界大会が大阪で開催される予定であり、これからこの大会を目標に1歩ずつ世界に近づけるように進めていきたい。

◇中型ロボットリーグ参加メンバー

リーダー:三谷和希(4ER2)
メンバー:小森谷佑一(1M1) 田原和哉(4ER1)
      榊原大祐(4ER1) 山蔭 僚(4ER2)
      福島広明(4ER1) 澤田 惇(4ER2)
      小川優也(4ER2) 今津芳満(3ER1)
      北野葉月(3ER2) 今井裕一朗(2ER1)
      井村圭佑(2ER2) 真田光龍(2ER1)
      監物慎也(2ER2) 鈴木宏太(2ER2)
      坂井繁太(2EE1) 真鍋仁志(2EE2)

◇ヒューマンノイドキッドサイズリーグ参加メンバー

リーダー:竹迫翔平(4ER1)
メンバー:淡井菜須香(3ER1)菅原 啓 (3ER2)
      服部秀男(3ER2) 平井雄一郎(3ER2)
      宮田武(3ER2)

  本日は、金沢工業大学教職員向けに発行されている会報誌「旦月会」に掲載されたプロジェクト教育センター柳浦正勝技師が書かれた記事を転載いたします。

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夢考房エコラン、追突されて後部大破で27位に

 夢考房エコランプロジェクトEV班は、秋田県大潟村スポーツラインで5月3日(月)、4日(火)に行われた「2010年ワールドエコノムーブ秋田大会」に「Golden Eagle 10EV」で参戦した。
 この大会は、鉛蓄電池部門と燃料電池部門の2部門で行われ、本チームは鉛蓄電池部門でエントリーした。競技規定は大会側から支給されたバッテリ(FT4L-BS)4個を使用し、2時間で何km走行出来るかを競うものである。
 1日目は、6時30分に会場入りし、車両セッティングを行い8時からのコース開放(1周6kmの周回コース)の練習走行に備えた。1時間程度の練習走行を行い、9時に大会側からバッテリが支給され、直ちに充電を開始し、午後1時の競技開始に備えた。また、その間に車検も行われ、無事合格し、順調にスタートをすることが出来た。
 競技では、2時間トラブルも無く走りきり、71,319.35mを走行し、翌日に開催される本戦での14番目のスタート順位を得た。
 2日目は、本戦が行われ、前日同様6時30分会場入り、練習走行、バッテリ充電、競技開始までタイムスケジュールに従い行動し、午前10時30分に出走式を行い、11時の車両スタートで競技が開始された。スタート直後の最初の折り返し地点で、競技車両が混雑し団子状態となった。
 本チームドライバーは、大回りのコース取りをし、走行中に前車が減速したため、追突を避けコースアウトを余儀なくされ停車した。本来、脱出はコース員が車両をバックさせて、コース内に復帰させてもらうところ、スタート直後のため、車両が多く待機中にカーブを曲がり切れない車両に追突される事態が発生した。そのため、車体後部が大破した。約10分遅れでコース復帰しピットに戻り、破損部分を布粘着テープで固定し、再度走行を続け午後1時の競技終了まで完走した。
 結果、Golden Eagle 10EV は69,778.5mを走破し、77台中27位で大会を終えた。


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◆参加メンバー
 走行マネージメント:権谷基 (4EM3)
 車体班:位下 真平(3EM1)
 車体班:高坂 大地(3EM1)
 大会マネージャ:粟倉 泰輔(3BB2)
 電気班:大久保智礼(2EE1)
 ドライバー:岡島 宏太(2EE1)
 シャーシー班:南出 優希(2EM2)
 シャーシー班:北村 建吉(2EM1)

 去る、7月24日、25日に能登・新潟・富山地区で拯友会地区交流会を開催いたしました。富山地区交流会では、村谷外博拯友会会長が参加し、3会場に分かれて開催された各交流会場で挨拶されました。挨拶の中で宮崎県の口蹄疫罹災申請に対し、災害見舞い金奨学生と認定した保護者からの礼状を紹介し、拯友会活動に対するご理解とご協力をお願いしました。

 【7月24日】

  •  能登  参加者11名(学部:11名)実人数:11名
  •  新潟  参加者99名(学部:92名、大学院:7名)実人数:150名

 【7月25日】

  •  富山  参加者87名(学部:86名、大学院:1名)実人数:105名

 以下に各地区の交流会での概要をまとめてご案内いたします。

 [学業について]
●1年生の英語学習について、特にTOEICなどの資格の重要性について→学生から自身の体験を通して、英語は重要なので、特に勉強する必要があると説明した。
●自己管理の具体的な方法とその効果について→学生から自身の体験を通して、ポートフォリオシステムで自己管理が十分できることや、修学基礎科目を担当する修学アドバイザーからのアドバイスもあるので安心感があると説明した。
●苦手な科目の克服方法について→学習支援デスク、自習室、その他の様々な支援機能を積極的に活用するよう説明した。学生からは数理統合科目が苦手だったが、最終的には数理統合科目でSを修得できたとの説明があった。
●成績評価の具体的な方法について→現在のCLIP方式による成績評価について説明した。
●夏期休暇中も大学では講座を開いているのか。→数理工教育研究センターでは独自の講座を開講している。また、様々な講座や集中講義を開講している。
●ヨーロッパ研修について→3月の約3週間に渡り研修旅行がある。そのほか海外の提携大学との短期留学制度がある。

[生活について]
●バイク通学をしているが、状況に応じて自動車を許可してほしい。→申請窓口および許可については、本学学友会が行っている。大学としては事故のリスクを十分に考慮していただきたいと説明した。
●総合保険の加入率について →総合保険の内容について、その概要を説明した。その後、確認した結果、学部生の加入率は約45%であった。
●学園祭はどのくらい楽しいのか→参加学生にとってはとっても有意義で楽しいと学生が説明した。
●学園祭の開催時期はいつか→今年は10月23日から24日と回答した。
●住民票の異動について→現住所に移すべきと思うが、住所を変更すれば、選挙・成人式・国民保険・健康診断(女子学生の子宮ガン検診など)・運転免許の更新のお知らせなどが関係してくる。後日、確認した結果、住民基本台帳法では転入日、転居日後14日以内に住民票を移動することが義務付けられています。違反した場合は、5万円以下の過料が科せられます。最終的にはご家族の判断となりますが、大学としては速やかな住民票の異動をお願いします。

[就職について]
●就職希望者は、正社員あるいは派遣いずれの条件で内定しているのか→殆どが正社員で内定していると説明した。
●就職内定状況について→現在、学部50%、大学院60%台を推移している。
●教職関係について→現役での合格は大変な難関で、多くは非常勤・常勤講師として4~5年勤務してから合格し採用になるが、その数は少ない。また、教職大学院(上越教育大学など)に進学し、工学・情報以外の教職免許を取得し、小・中学校の教員を目指す学生もいると説明した。
●今後の景気回復と就職状況の予測について→予測は難しいが、急速に景気回復するとは思わないほうがよい。先ず基礎学力を身に付けておくことが大切。企業は有能な学生を求めており、自分自身を売り込む材料を具体的に身に付けておくことが必要。エントリーシートを作成したら、時間的余裕を持って指導教員・進路開発センター・ライティングセンターなどで指導を受けることが望ましいと説明した。
●現在でも求人を行っている企業があるのか。→4,000社について採用続行の可否をアンケート調査したところ1,100社が続行中と回答している。この情報は進路開発センターを通して進路指導アドバイザーや活動中の学生に就職激励会で伝えている。
●新潟県内の主要な就職先を知りたい→配付資料「採用のための大学案内2010」の掲載企業リストをもって説明した。
●就職活動は、どれくらい大変なのか→これまでの進路アドバイザーの経験談を交えて説明した。

[その他の意見]
●進路部長のDVDの内容にあるパワーポイント資料をいただきたい。→今後、本学ホームページもしくは「拯友会だより」に掲載することを検討する。

  なお、学生の修学活動を知る上で、学生に配布されている学務運用に係る資料を参照する場合は、以下の本学Webページをご参照くださいますようお願いいたします。

 [金沢工業大学ホームページ]→[大学案内]→[KITの教育]→

  •  学生の修学や履修申請、時間割などについて…[大学キャンパスノート]、[大学院キャンパスノート]
  •  本学のカリキュラムについて…[カリキュラムガイド]
  •  各科目の授業内容について…[学習支援計画書(シラバス)]
  •  本学の規則について…[大学規則集]

 以上

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