平成22年 進路活動方針(4/9)

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 前回に引き続き、金沢工業大学教職員向け会報誌「旦月会」に掲載された外崎明進路部長が書かれた記事で「平成22年 進路活動方針」の第4回で「平成22年度の就職戦線と環境」です。

 4.平成22年度の就職戦線と環境

 平成22年、当初売り手市場であったが9月15日リーマンショックを境に、一転氷河期に突入することになった。

 求人倍率は1.62倍と低いわけではなかったが、学生の希望と企業側の求人が合わないという、2000年当時の就職氷河期とは異なる様相である。昨年12月厚生労働省によると内定率は前年度比7.4ポイント減の73.1%と発表された。

 本22年度は、採用人数昨年度並みは43.6%、減らす予定は21.6%、増やす9.5%、採用中止7.4%と非常に厳しく「超就職氷河期」もしくは「新就職氷河期」と呼ばれ、大変な就職戦線が予想されている。本年度も企業の厳選採用の姿勢が強まると思われ、内定を複数取れる学生と全く取れない学生の二極化がより顕著になりそうである。このような状況下においては、企業選択の視野を広げる学生指導が有効と考える。大手企業や地元にこだわらない早期の切り替えと、働く選択肢を増やす学生自身の意識改革が必要である。更に、最も身近で学生指導を行っている工学設計Ⅲ担当教員の進路指導に対する意識改革が重要である。

 また、経済情勢や雇用環境の問題だけではなく、学生の価値観が多様化してきたことに目を向けなければならない。従来型のオプショナルなキャリア教育関連科目で今後数年続くと思われる混迷時代を学生たちは乗り切れるだろうか。このような時代に必要なのは学生自身の実力であり、実力は時間をかけて作り出すことである。これは本学及び各学部・学科における教育目標に基づく人材育成教育にあることは言うまでもない。学生たちが最も時間と労力を費やし教員との接触時間が多い授業を通じて人間力や社会人基礎力の向上の中核を担うことに尽きると考える。本年度も全学協力体制で進路指導をお願いしたい。

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このページは、kit-generalが2010年5月31日 10:58に書いたブログ記事です。

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